第406話 ジュピリアス冒険者育成学校 進化?
自分は目覚めたらベッドの上で寝ていた。
「あれ? 僕は……」
自分は上体を起こして、周りを確認して見ると病院の個室の様な場所に1人で寝かされていたみたいだ。
えっと……何で自分は病院みたいな場所で寝てるんだっけ?
頭がぼっーとして良く思い出せないな……
って、そうか【魔導変異薬】を投与してもらった後に意識を失ってしまったのか……
ガラッ
「気が付いたんですね。無事に目覚めて良かったわ」
白衣を着た女性が笑顔で入ってきた。
「えっと、ここは病院ですか?」
「ここは病院ではなくて科学魔導研究所の検査室よ。レイくんは、倒れてから一週間も目覚めないから心配したわよ」
「えっ!? 一週間も寝ていたんですか!?」
マジかっ……一週間も意識が戻らなかったなんて、やばくないか?
「そうよ、身体の検査をしてみたけど、身体自体には異常が無かったから、何故目覚めないのかを調べていたのよ」
「そうだったんですか……あっ、一緒に倒れたテレーザさんは!?」
「ああ、彼女も身体には異常がなくて、倒れた次の日には目を覚ましたから問題ないわよ」
「それは良かったです……」
テレーザさんは自分よりもかなり早く目覚めたのを聞いて安心した。
「それで、レイくんは自分の身体に違和感はない?」
「えっと、待って下さいね……」
自分は【ステータス画面】を見てみる。
名前・レイ(10歳)
状態・身体最適化中
属性・深淵
種族・魔導神族?
パッシブ・素材の極み、鑑定の極み、転職の極み
防衛本能【最適化中】、超感覚【最適化中】
建築、土木、料理、鍛冶
魔導科学、特殊採取
アクティブ・超魔導操作、ストレージ
魔導工房、魔導具作成
二刀流、魔導神装【最適化中】
魔導工房内・作業室、金属加工室、合成室
魔導炉、複製室
固有スキル・ジョブホッパー
鑑定眼、魔導眼【最適化中】
魔喰【封印中】、地獄門【封印中】
装備・血龍封印具
えっ……
なにこれ……?
自分は【ステータス画面】の内容が変わりすぎていて、瞬時に理解出来ないでいた。
「大丈夫?」
「えっ、はい。ちょっと動いてみても良いですか?」
「ええ、部屋を壊さなければ良いわよ」
自分はベッドから立ち上がった時に、視界がブレて目眩のような状態になり、膝をついてしまった。
「ちょっとっ!?」
「あっ、多分、大丈夫です。ちょっと目眩をおこしただけです」
起きた時から視界に違和感はあったのだけど、立ち上がった時に違和感の正体は直ぐに分かった。
これは視力が急激に上がって、慣れないからふらついたのだろう。
前世で視力が悪い状態から慣れない眼鏡をかけた時に起こる感じに似ていた。
しかも、今までは片眼の視力が悪かったのに、両眼の視界がクリアになった上に意識をすると、今までは微かに分かっていた【魔素】の色がハッキリとついているのが分かった。
これは今までに【固有スキル】欄に無かった【鑑定眼】と【魔導眼】が増えた事による影響かもしれない。
それに【職種】の欄自体が消えてしまい、種族が魔導神族?とかいう謎種族に変わっている……
これって人族を辞めてしまったって事なのだろうか?
あとは【素材の極み】の他に【鑑定の極み】【転職の極み】という【素材の極み】だけでも手に余る位に暴走していた極み系スキルが一気に2つも増えていた。
それにいくつかのスキルが消えて【自動防衛】と【超感覚】【超魔導操作】【魔導神装】が追加されていた……
これは消えたスキルが統合された感じなのだろうか?
「よし、だいぶ慣れてきたかな……」
本来なら視界のふらつきに慣れるまでの時間は、もっとかかりそうな感じだが、あっという間に慣れていくのが分かったので、今度は問題なく立ち上がる。
「本当に大丈夫?」
「はい。一週間も寝ていて身体がなまっていたのかもしれないです」
「そう……それなら良いのだけど」
そして、自分は【ステータス画面】を開いて【鑑定眼】を見てみると、最適化中という文字が消えていた。
もしかしたら、この最適化中というのは【魔導変異薬】による身体構造の作り替え中という意味なのかもしれないな。
そう考えれば、一週間も寝ていたのは身体構造を作り替え中で身体を動かせる状態では無かったという事だったのでないだろうか?
そういう理由ならば、多少強引だが納得する事はできる。
しかし、これは覚醒というよりも進化と言った方が正しい気がする。
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