第269話 ジョブホッパーの進化

 目覚めると自分は点滴みたいなものを繋げられた状態でベッドに寝かされていた。


「マスター!」


「セシリー様? ……ってああ、セシリアか。」


 セシリー様って誰だ?


「おお、やっと目覚めたでござるな。 我が輩はフレイザード様を呼んで来るでござる。」


「僕は倒れたのか……」


 【魔喰】の腕輪を付けた途端に脳内アナウンスな流れたんだっけ。


 アナウンス内容は身体の不調のせいでほとんど覚えてないけど、重要な事がいろいろあった気がする。


「マスター、身体の状態はどうですか?」


「う~ん、どこかが痛いとかは無いね。 頭の中は割と爽快な感じかな。」


 いつもは目覚めた瞬間は頭の中がぼっーとするものだが、今は予想以上にクリアな気がする。


 それにしても何か重要な夢を見た気がするんだよな……。


「突然髪の色が変わった後に倒れたのでびっくりしました。」


「ん? 髪の色?」


「はい。 こちらが鏡になります。」


「うわっ、懐かしい黒髪だ。」


 髪色が金髪から前世で馴染みの黒髪に変わっていた。


 あと瞳の色も【魔眼】ではない方が黒色に変わっているな。


 顔立ちは日本人ではないけど、髪と瞳が黒くなるのは何となく嬉しくなった。


「マスター、何だか嬉しそうですね。」


「うん。 何だかんだ言って根本的なところは日本人のままだったのかもね。 そう言えば脳内アナウンスが流れていたから【ステータス画面】を確認しないとな……」




【ステータス】


 名前・レイ(10歳)

 状態・良好

 属性・深淵

 主職種・魔導技師

     魔導剣士

     魔導操者

 副職種・無

 種族・人族

 パッシブ・防衛本能

      建築、土木、料理

      素材の極み

      鍛冶、パラレル思考

      共感覚、魔導科学

      特殊採取

 アクティブ・魔導操作、鑑定

       ストレージ、身体強化

       魔導工房、魔導具作成

       魔導弾、魔導腕

       魔導壁、魔導剣

       圧縮魔導砲、魔導細胞生成

       魔導剣術、二刀流

       魔導操術、魔装

 魔導工房内・作業室

       金属加工室

       合成室

       魔導炉

       複製室

 固有スキル・ジョブホッパー

       鑑定

       魔喰

       地獄門

 装備・魔導服


 

 いろいろ変わっているけど、まず属性が深淵に変わっているな……。


 だから髪色が変化したのかな?


 あとは職種が主職種と副職種に分かれている。


 これは脳内アナウンスでジョブホッパーが進化したとかあったから、その影響かもしれないな。

 

 主職種は今まで同じ職種だから良いんだけど、副職種ってどういう意味だろう?


 副職種を更に【鑑定】してみると……


・ジョブホッパーの二次スキル効果により、他人からスキルを教えて貰うことにより副職種として職種をコピーする事が可能。

・職種をコピーする条件は、その職種に関係するスキルを複数個、使いこなす事が必要。

 ※使いこなす数は職種のクラスに影響。

 ※才能の無い職種は取得不可。

 ※仲間と認定した者の職種を一時的に使うことも出来る。

・副職種により取得したスキルはオリジナルより性能が落ちる場合がある。



仲間の職種ならコピーし放題ってかなりチートじゃないのか?




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