第267話 魔眼協会 ②
自分達はペンザエモンさんの案内で支部長室に着いたのだが、突然ペンザエモンさんに謝られた。
「レイ殿、本当は秘密にする予定だったでござるが、朝レイ殿に会ったのは偶然では無かったでござる。」
「たまたまじゃない?」
「そうでござる。 我が輩の仕事は【魔眼】持ちを見つけたら人物調査や【魔眼】の安定性、能力などを調べて必要なら保護したり勧誘する事でござる。」
「それでいきなり僕に【魔装】を教えてくれたんですね。」
「そうでござる。 普通なら【魔装】は教えないでござるが、レイ殿は特殊な【魔眼】でござるから使いこなせるのではないかと判断したでござる。」
「特殊な【魔眼】?」
「そこからは私が説明するのじゃ。」
「フレイザードさん……」
いつの間にかフレイザードさんは自分の近くまで来ていた。
多少は気配を感知出来る筈なんだけど、ペンザエモンさん同様に実力差がありすぎて気配が分からなかったのかもしれない。
「まずは【魔眼協会】に来てくれた事を感謝するのじゃ。 レイくんみたいな特殊な【魔眼】持ちは発見次第、協力を仰いでいるのじゃ。」
「協力ですか?」
「そうじゃ。 私もそうじゃが、生まれつき【魔眼】が安定していて成長しても制御不能にならないのは特殊なケースなのじゃ。 私の場合、【魔眼】の能力は【時間戻し】というもので数秒間なら範囲内のものを【魔力】次第で【時間】を巻き戻す事が出来るものじゃ。」
「凄い能力ですね……」
【時間戻し】なんて超チート能力じゃないか。
「確かに能力だけは凄いかもしれないのじゃが、使用間隔は1ヶ月もあるから使いにくいのじゃ。 それに制約がいくつかあるのじゃ。」
「そんな制約があるんですね。」
「それでも私の場合は使いすぎて死ぬことはないのじゃ。 レイくんもそうじゃな?」
「そうですね。 僕のは今のところリスクはゼロだと思います。 でも何でも僕の【魔眼】が特殊だって分かったんですか?」
【鑑定】でもしないと【魔眼】の能力は分からないんじゃないのか?
自分はほとんど【魔眼】の能力は話してないから、情報が漏れるとしたら学校からか?
「それは我が輩の【魔眼】である【調圧】の効果でござる。 【調圧】は相手の【魔力】などの変調を見るだけのほとんど使い道の無い能力でござるが、【魔眼】持ちに使用するとほとんど【魔力】が安定していないでござる。」
「ペンザエモンさんも【魔眼】持ちだったんですね……」
「隠していて悪かったでござる。」
ペンザエモンさんは目の周りに傷があるから片目を閉じてるのかと思ったら【魔眼】があったのか……。
「それでじゃ、特殊な【魔眼】持ちに頼みたいのは、とある【魔眼結晶】を使えるか試して欲しいのじゃ。」
「【魔眼結晶】?」
「ふむ、【魔眼】持ちが死ぬと肉体は朽ちるが【魔眼】は数年間の間、【魔眼結晶】となって残るのじゃ。」
「それはフレイザードさんが試してはダメなんですか?」
「私では資質が足りなくて【魔眼結晶】が反応しなかったのじゃ。 【魔眼結晶】が反応しないという事は使うと制御不能になることを意味してるのじゃが、もし使えるのなら制御可能だと言うことになるのじゃ。 これは【魔眼】を追加するようなものじゃから、元々の【魔眼】を制御出来ているレイくんにしか試せないのじゃ。」
「なるほど、【魔眼結晶】を試すのにリスクが無いのは分かりましたけど、それを僕が使えるとして何をするんですか?」
「それなんじゃが、【魔眼結晶】にある能力は【魔喰】というもので触れたものの【魔】を吸収するのじゃ。 最終的にはその能力を使って制御不能な【魔眼】持ちの能力を吸収して欲しいのじゃ。」
「それって……」
セシリアの【魔素圧縮吸収】と同じ効果じゃないのか?
「どうしたのじゃ?」
「えっと、隣にいるセシリアが似たような能力を持っているんですよ。 フレイザードさんはエルフ族だから知っているかもしれないですが、【聖霊眼】も治した事があります。」
「なんじゃと!? その能力を【魔眼】には使った事は?」
「いえ、まだ【魔眼】には使った事は無いです。」
「マスター、多分ですが私の【魔素圧縮吸収】では【魔眼】の能力を吸収する事は出来ません。 【聖霊眼】も完全に定着する前なら吸収出来ましたが、完全に定着したら吸収は無理でした。」
「ああ、そうなのか……。 すいません。」
「いや、もし可能なら吸収を試して欲しいのじゃ。」
「分かりました。」
その後、セシリアに【魔素圧縮吸収】を【魔眼】に試してもらったが、セシリアの予想通りで吸収する事は出来なかった。
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