第234話 新生クリスタル
自分達は【スカウトフォート】の街中探索で演劇を見に来たら【チェスガン】にあった劇場と同じ名前だった。
中に入ってみるとかなりの広さがあり、いくつかの演目があった。
天空の仮面騎士
私の隣人は愛人
雷光の魔剣士
聖人マリアの偉業
「演目が変わったのばかりだね……。」
雷光の魔剣士ってお父さんの話じゃないよな?
「シンシアは見たい演目がありますか?」
「うーん。 天空の仮面騎士か、聖人マリアの偉業。」
「確かに気になるタイトルだよね。」
「私は聖人マリアの偉業が気になりますね。」
「そしたら聖人マリアを見る?」
「私は、それで、大丈夫。」
「ならそれを見ようか。 次の公演は……。」
1時間後か。
待っている間は、併設されているカフェに行くことにした。
☆
カフェでのんびりしていると極み系の気配が近づいて来るのがわかり、やっぱりこの劇場はシバさんが経営しているのかな?
「レイくん、久しぶりだね。」
「お久しぶりです。 やっぱりここはシバさんの劇場なんですか?」
「そうだよ。 【チェスガン】襲撃事件の時に【クリスタル】は半壊してしまってね。 資金も貯まっていたから、思い切って【スカウトフォート】に来たんだよ。」
「あの時に半壊したんですか……。」
「人的被害は無かったから再起するのは問題なかったからまだ良かったよ。 あれで役者などが怪我をしていたら再起するのは難しかったよ。」
「なるほど、それにしても以前よりかなり大きくしましたね。」
「ちょっと無理はしたが順調だよ。 それにしてもスキルの気配がしたから来てみたらレイくんがいるとは驚いたよ。」
「はは、今は【ハンタースクール】に通い始めたので、2か月位前から引越して来たんですよ。」
「おお! そしたらセシリアショップも再開するのかな? あそこのお菓子はみな好きだったんだよ。」
「数カ月したらオープンする予定ですよ。 詳細が決まったら連絡に来ますよ。」
「素晴らしい! その時は是非、【クリスタル】と協力関係になりたいところだね。」
「それは良いかもしれないですね。」
「ありがたい。 それで今日は何の劇を見に来たのかな? 特別席を用意させる事が出来るよ。」
「良いんですか? 一応、聖人マリアを見ようと思っていて、始まるまで時間をつぶしていたんです。」
「こういうときの為に特別閲覧席は常にあいているから4人位は問題無いよ。」
「ありがとうございます。」
「演劇が終わった後で良いから、10分位だけレイくんと話を出来ないかな?」
「少しなら大丈夫ですよ。」
「ならあとで係の者に案内させるよ。 聖人マリアはかなり人気があるから楽しんで欲しい。」
「はい。」
その後、特別閲覧席で聖人マリアの偉業を見たあと、自分とセシリアはシバさんと会って少し話したのだが、シバさんから何故か【奇跡の卵】というものをふたつもらうのだった。
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