第233話 休日
ウリミアさんの件が終わり、寮に帰ってからベットに座り、少しぼっーとしていたら重要な事に気が付いた。
レギオンメンバーやエンジェルアートにいろいろ道具を提供しているけど、肝心のコーデリアとシンシアにプレゼントしていなかった……。
2人は既に学年でもトップクラスの実力だから、修練などは各自任せているが、何か装備でもあげたほうが良いのではないだろうか?
とは言っても、2人に足りない装備って何だ?
困った時はセシリアに聞いてみるか。
『セシリア、コーデリアとシンシアが必要としている装備って何かな?』
『難しい質問ですね。 マスターは武器と防具ならどちらが良いと思っているのですか?』
『うーん。 安全性を考えるなら防具かな?』
『それでしたら……。』
『例の装備案をプレゼントでも良いけど、性能が高過ぎても成長を阻害しないかなと思ってね。』
『なるほど、確かに例の装備は高性能過ぎるかもしれないですね。 そしたら、どうしましょうか。』
『うーん。』
『明日はちょうど学校が休みの日ですから、二人を誘って街中で欲しそうなものを探るのはどうですか?』
『そっか、明日は休みか。 いきなり誘って大丈夫かな。』
『……きっと大丈夫ですよ。』
セシリアの言う通り、夕方に誘ったのに2人とも即答で大丈夫だった。
☆
次の日。
【スカウトフォート】に来て1ヶ月半位になるが、よく考えると街中散策も学校周辺しかしていなかった。
「今日はどこに行こうか?」
「急なので特に決めていなかったのですが……」
「私は、久しぶりに、演劇が、見たい。」
「それは良いですね。」
「【スカウトフォート】にも演劇はあるんだね。」
「話だと、有名な、劇場が、出来たみたい。」
「へ〜。 なら劇場へ行ってみようか。」
「「はい!」」
☆
自分達は劇場の前に来たのだが、劇場名を見たら【クリスタル】だった……。
「【クリスタル】って【チェスガン】にあった劇場と同じ名前だよね?」
「思い出の、劇場。」
「そうですね。 私達が初めて見た劇場と同じ名前ですね。 その後エレナが通っていたみたいですけどね。」
「だよね。 って事は支配人だったシバさんもいるのかな?」
シバさんは自分の【素材の極み】と同じ極み系のスキルである【執筆の極み】をもったダンディなおじさんだ。
「どうでしょう。 【チェスガン】の襲撃事件の時にどうなったか分からないです。」
「避難の時に、見た気は、する。」
「ならシバさんは無事かもしれないけど、劇場がダメになったから【スカウトフォート】に来た可能性もあるね。」
「そうですね。 とりあえず入ってみましょうか。」
シバさんは極み系のスキルを持っている人が居ればすぐに分かるって言っていたから劇場に入ったら向こうから来てくれるかもしれないな。
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