第222話 レギオン ミッション 棒倒し ③
自分はエレナとアデルさんに強化された【魔導弾】を合計100発ほど撃ち込んだ。
エレナには予想通りに回避されていくが、アデルさんは見えていない【魔導弾】をまともに食らい続ける予定だったが、アデルさんが【魔導弾】を受けても無傷な代わりに【弓使い】のオリングくんが盛大に吹き飛ばされていた。
「ぐはっ!」
どういう事だ?
「オリング、大丈夫!?」
「ああ、そんなに怪我は無いけど全身が痛くて弓は上手く撃てないかも……。」
「ごめんね。 私のせいで……」
「気にするなよ。 俺の分まで頑張ってくれよ。」
「分かったわ!」
アデルさんか他のスキルによりダメージを他者に移したのか?
アデルさんの【禁呪師】のスキルかもしれないけど……。
「マスター、エレナさんとブラットさんがこちらに来ます!」
「うん、やっぱり僕達を抑えに来るよね。」
セシリアの方にはエレナが向かい、自分にはブラットが向かったらきた。
「レイとセシリアさんを放置すると遠距離からどんどん仲間がやられていくから、二人の足止めさせてもらうぜ。」
「予想通りだよ。」
最近になって分かったが、自分とブラットでは相性的には自分の方が有利なのにブラットとの勝率では引き分けなのは、戦いが長引くほどブラットのスピードが速くなっていくんだよな。
だから序盤から足元を狙った攻撃を試すことにした。
まずは【魔導手腕】でブラットの足を捉える。
「それくらいの足止めじゃあ俺にはあまり効果はないぜ。」
ブラットは【魔導手腕】が絡まった足を強引に動かす事でどんどん引きちぎっていく。
……【魔導手腕】は自分の力よりも結構強いはずなのに、軽々と引きちぎっていくなんて、どんだけ力があるんだよ。
「くっ、もっと強い力にしないとダメか……。」
そこで【魔導ペンギン】の土朔(どさく)が、自分の真似をして土の手を地面から大量に生やしてブラットの足を捉えていった。
「うおっ、今度は土か? だが、結果は変わらないぜ!」
土朔(どさく)は自分の真似をしたかったのか、ブラットに対して土の手をずっと繰り返していた。
しかし、ブラットは気にもしないレベルで自分に攻撃を繰り出してきた。
「相変わらずレイは防御が上手いな……。」
「ブラットの攻撃もかなり慣れたからね。」
☆
ブラットと戦いながら、棒倒しの方を見てみるとシンシアvsアデルさんと【爆裂師】メイザーで戦っており、攻める側の【暗黒兵士】のオルミルクさん、【獣使い】のニャルルさん。 守る側の【保温師】リュミエルさんがやられて治療中だった。
そして、【盾使い】のフランクくんと【傭兵】のアビルくんが【忍者】カオルさんと【魔法使い】エバーの攻撃を防いでいる感じだ。
「ちょっとこちら側が押されているかな?」
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