第214話 レギオン トレーニング
自分はレギオンメンバーを鍛える為に1つの【魔道具】をみんなに渡すことにした。
「これを付けてトレーニングしてもらいたいから、試しに着てみてよ。」
「レイくん、これを今着るのか?」
「凄く恥ずかしいんだけど……。」
「これは恥ずかしいにゃ……。」
「使い方は簡単で、着ると分かるけど【魔力】に反応して何種類かに光るんだけど、光が強い方が【魔力】の伝達が良いんだよ。」
6人に渡したものは全身黒タイツで、効率良く【魔力操作】をすると全身が輝く仕様になっているので、姿鏡などと合わせれば自分がどれ位【魔力操作】出来ているか、一目で分かる様になっている。
まあ、これは初級用みたいなもので、自分達が【魔力操作】などのトレーニングをするなら【魔力】を阻害したりする方法が効率的だったりする。
「人前で着るのは今だけで、あとは部屋でやれば良いからさ。」
6人は全身黒タイツをしぶしぶ着込み、【魔力操作】をしてもらったが、予想以上にダメだった……。
1番上手いフランクくんですら【魔力】の流れが悪く、たいして輝かなかった。
「レイくん、これはどれ位光れば良いの?」
「そうだなぁ。 最低、これ位かな……。」
自分は全身黒タイツを右手に持ち、【魔導】を軽く流してみると閃光弾の様に光だした。
ピカッ!!
「うおっ!」
「にゃ!?」
「目が、目がっ!」
「あっ、やり過ぎた……。」
自分の前面にいた6人は閃光をまともに食らい、目を抑えながらゴロゴロしていた。
コーデリアやシンシアは自分の後ろにいたので被害はなく、セシリアの場合は目も飾りみたいなものだから閃光は無意味だった。
とりあえずは6人に全身タイツで【魔力操作】を鍛えてもらい、あとは個別指導していく事にした。
☆
「よう、レイ。 レギオンパーティーはどうだった?」
レギオンの授業が終わり、次の授業の準備をしていたらブラットに話しかけられた。
「まあまあかな。 僕達のパーティーとは実力差が予想以上にあってね。 とりあえずは6人を鍛えるところから始めるつもりだよ。」
「こっちと似たような感じか。」
「そっちは8位と18位だからこっちよりはレベルが高いんじゃない?」
こっちのレギオンはブラットのいるレギオンに比べて、平均ランキングが低いのでなんでこんな組み合わせにしたんだろうか?
自分達パーティーが2位だからこっちに8位と18位をつけれくれるとランキング的なバランスは良いと思うんだけどな……。
「まあな。 エレナの話だとワザとバランスを悪くしているみたいなんだよな。 こっちには【治癒】が出来るやつがいないし、近接戦闘職が多いぜ。」
「そうなんだ。 もしかしたらバランスの悪いレギオンでもミッションを創意工夫でクリアしろって事かな。」
「カーラ先生なら考えそうだな。」
どちらにしても今のレギオンでミッションをクリア出来る様に戦力の底上げをしないとな……。
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