第213話 学年ランキング19位。

 自分は【暗黒兵士】のオルミルクさん、【獣使い】のニャルルさん、【保温師】のリュミエルさんの3人組に模擬戦をやらせるのは酷だろうと思い、3人の得意な事をやってもらうことにした。


「えっと、レイくん。 オルミルクは別ですが、私とリュミエルは戦闘能力がほとんど無いにゃ……。」


「出来る事を教えてくれれば良いよ。 秘密にしたいスキルがあればそれは仕方ないけど。」


「私達みたいな最下位パーティーに隠すスキルなんてないですにゃ……。」


「そしたら、私から話そうかな。」


【暗黒兵士】のオルミルクさんは緑色の髪色をした人族で、メイン武器は槍みたいだった。


 スキルは、【槍術】【指揮】【兵士召喚】だという。


「オルミルクさん、【兵士召喚】って【召喚師】みたいな事が出来るの?」


「いえ、スキルはあるんですけど【兵士召喚】が使えたことはないんです。 ずっと練習しましたけどうまくいかないから諦めて【槍術】を鍛えてます。」


「それは……。」


【暗黒兵士】って【暗黒騎士】の劣化ではなく、【召喚師】系な気がするな。


 オルミルクさんには【兵士召喚】を使える様になってもらうかな。


「次は私の【獣使い】にゃ。 とは言っても、小鳥や猫位しか使えないから戦力にはならないにゃ。」


【獣使い】のニャルルさんは、エレナみたいな猫獣人族で茶色の髪色をした小柄な女の子だった。


 ニャルルさんのスキルは【短剣術】【テイム】【獣操作】【獣育成】などがあった。


「ニャルルさん【獣育成】ってどんなものなの?」


「これは【テイム】をした獣を育てると微妙に強くなるスキルニャ。」


「微妙になんだ……。」


「そうにゃ。 強くなるには戦わしたり栄養のある食事をさせるのが良いらしいにゃけど、小鳥や猫を戦わせたら死んじゃうにゃ。」


「なるほどね……。 今度、いろいろ試してみよう。」


 戦わせるのは難しいかもしれないけど、栄養のある食事をあげる事は出来そうだな。


「最後の私ですが、【保温師】は本当に温めるしか能が無いんです……。」


「【保温師】か。 何か隠されたスキルがあるんじゃないのかな?」


 リュミエルさんはオレンジ色の髪色をした人族で、スキルは【保温】【熱魔法】だった。


【保温】は保留にして、【熱魔法】を試してもらったが爽やかな熱風が吹くくらいで攻撃力は皆無だった。


「すいません。 こんな、雑魚がレギオンに入ってしまって……。」


「いや、それは気にしなくても良いよ。 みんなで鍛えて強くなれば良いんだしね。」


「ありがとうございます…… 」


「さてと、やっぱりみんなの行動を見ていると【魔力操作】が悪いね。」


「【魔力操作】なら俺達3人はスキルで取得してるぜ?」


「私達も【魔力操作】は取得しているにゃ。」



 まずは6人に【魔力操作】を教えるか……



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