第191話 サリウス

 襲撃者を、無力化したことでとりあえずは終わったかと思ったら、サリウスと呼ばれた男が現れた。


 サリウスはブラットみたいな筋肉質な体格で肌は褐色で、緑色の髪をしたイケメンだった。


 というか、サリウスはカーラ先生と同年代位に見えるけど、本当に生徒だったのかな?


『お前は本当にサリウスか?』


『そうですよ。 カーラ先生にフラれた時に、私より強くなってから出直して来いってって言われた通り、強くなって来ましたよ。』


『私の知っているサリウスは体力の無い【調合師】だったはずだが? 今のお前とは全く違うぞ。』


『確かに昔はそんな容姿でしたかね。 ですが、今の僕はこの素晴らしい肉体を手に入れた!』


 サリウスの身体がブレたと思ったら、カーラ先生はサリウスに殴り飛ばされて数mも飛ばされていた。


『ふはは!! カーラ先生に一撃を入れられるなんて素晴らしい!』


 カーラ先生は殴り飛ばされはしたが、大したダメージでは無さそうで、すぐに立ちあがる。


『くっ、予想以上に速いな……。 サリウス、お前が卒業したのは2年前の筈だ。 いくら厳しい鍛錬をしたからって2年で体格がそこまで変わるものじゃない。』


『ふはは、先生にフラれてショックを受けていた僕に手を差し伸べてくれた人がいたんですよ。』


 サリウスはカーラ先生に左腕を見せると、そこには黒光りした腕輪がはまっていた。


『この腕輪は【進化の腕輪】と言ってね。 【職種】を進化させてくれる素晴らしいものなんですよ。 これにより僕の【職種】は【錬金術師】だ!』


『バカな……。 【職種】を強制的に進化させるなど出来る筈が……。』


『ふはは、【進化の腕輪】には多少のリスクはあるけど、才能が無かった僕が【職種】を進化させられるなら些細な事だ。』


【職種】を強制的に進化させるなんて絶対にリスクが多少で済むとは思えないが……。


『仮に【職種】を進化させる事が出来たとしても、その肉体の説明にはならないぞ。』


『それは僕の【錬金術師】としての力と協力者に貰った材料で【錬成】した【覚醒薬】のおかげさ。』


『【覚醒薬】……。』


『【覚醒薬】の人体実験に時間がかかったけど、ついにカーラ先生に認められる位にはなった!』


『そこに倒れている元生徒達がおかしくなっているのはサリウスの仕業か?』


『ふはは、そいつらは【覚醒薬】の実験に失敗して人形の様になった奴らだ。 多少の肉体強化には成功したが精神が崩壊して結果的に使い物にはならないのは予定外だったな。』


『ここでお前は倒さないとダメみたいだな……。』


『カーラ先生と対等に戦える為に僕は人生をかけているからね。 楽しませてもらうよ。』



 カーラ先生とサリウスの戦闘が始まるのだった。

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