第174話 セシリアショップとパーティー会議室

 自分はコーデリアとシンシアにセシリアショップの内装図面を見てもらい、女子目線のアドバイスをもらおうと思っていた。


「私達の感想で良ければ、いくらでも聞いてください! しかし、感想ならばエレナも連れてきたほうが良かったのでは?」


「エレナは、私達より、いろいろな、お店に、通っていて、詳しい。」  


「一応はエレナにも後日聞くけど、今日2人だけを呼んだのには別の理由があってね。」


「別の理由ですか?」  


「うん。 まず、セシリアショップには販売部分と飲食部分があって、あそこの基礎を作成中部分には社員寮、飲食部分の隣には小さな花壇とかある庭で、1番奥にある入口からは見えない場所に自宅があるんだよ。」


「そう言えば、【チェスガン】の時にも隣には自宅がありましたね。 それも移築したのですか?」


「そういう事なんだけど、とりあえずは自宅部分で話そうか。」


「分かりました。 ですが、敷地が広すぎませんか?」


「周りの家、数軒分の、広さが、ある。」


「ちょっとカーラ先生のコネで、お菓子や料理を提供する代わりに土地を借りられる様になったんだよ。 みんなには内緒でね。」


「内緒なのは分かりますが、大丈夫なのですか? 土地の値段に詳しくない私でも分かる位に、土地の広さと提供するものが合っていないと思いますが……。 あっ、レイの料理は凄いのは分かってますよ?」


「普通なら、出したくても、こんな、土地は、貸せない。」


「まあ、普通はそう思うけど、僕のお菓子とかを気に入ったのが、超お金持ちでね……。 お菓子の安定供給をしてくれるなら、これ位の事はしてくれる人なんだよ。」


 マギリさんからは、パーティーメンバーでも出来るなら王族が土地を提供したとは言わないで欲しいと言われたので、ぼかして話すことにした。


「それはまた凄いですね。」


「それで、この自宅部分なんだけど、かなりの秘密部分があってね。 2人以外には自宅があるのを秘密にする予定なんだよ。」


「えっ? いくら入口からは見えなくても、庭に入れば自宅部分は嫌でも視界に入らますから、秘密は無理ではないですか?」


「そこは幻を見せる【魔導具】があるから大丈夫だよ。 以前に変装グッズもかなり作ったからね。」


【虹魔石】で【幻影】や【光屈折】みたいな効果は割と手に入るので、容易に自宅部分は隠せるだろう。


 これ系の効果は見た目だけなら容易だけど、触られたら、【鑑定】はもちろんだが【魔力操作】の高い人には疑われる可能性が上がるみたいだ。


「流石、レイですね。 変装は簡単ではない気もしますが……。 それで秘密とは?」


「まあ、自宅部分もほとんど未完成だけど中で食べながら話そうか。」



 2人にはいろいろ話しておきたいしな。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る