第157話 初ダンジョンが終わって……

 自分達はダンジョンから【帰還結晶】で戻り、しばらくしたらダンジョン前にある控え室に呼び出されていた。


 呼び出したのは当然だけどカーラ先生だった……。


 控室に向かうと、そこにはブラットとエレナがいた。


「お前達、呼び出された理由はわかるな?」


「はい……3層以上へ行ったことですよね?」


「そうだ、3層までは虫しかいないから死ぬことはない、雰囲気を体験する階層なんだよ。 随分と早く帰ったと思えばレイ達は7層クリアで、ブラットとエレナは10層攻略って、優秀だからってやりすぎだぞ。」


「それは申し訳ないと思っていますが、虫と爬虫類が苦手だから飛ばして攻略しました。」


「飛ばしたって……。 7層クリアするのは1年生の半年相当だぞ? 4層からは難易度が上がるからこれからの授業で注意していく筈だったのに……。」


「11層からしっかり冒険するから許して欲しいにゃ。」


 エレナが普段は見せない愛嬌のある笑顔でカーラ先生にお願いしている。


 エレナも笑顔なら可愛いのにな、何故か普段は眠そうな目をしているからな……。 あと怪我をするところを見たことないのに、たまに生傷があったりするんだよな。


「………まあ、いいか。 これからは私の言うことを聞くんだぞ?  聞かない場合は、私の鍛錬に付き合わせるからな。」



「「……わかりました。」」


 カーラ先生の鍛錬はまともでは無さそうだな。




 ☆



 教室に戻って来てからコーデリアは俺達に謝罪してきた。


「すいません。まさか虫があんなに大きいとは思いませんでした……。 小さい虫なら多少は我慢出来ると思ったのですが、大き過ぎてダメでした。」


「レイ、ごめんなさい。」


「まあ、コーデリアやシンシアが虫や爬虫類を嫌いなのは仕方ないから良いよ。 8層以降はちょっと見たけど草原フィールドで、動物系の魔物みたいだから大丈夫だと思うよ。」


「はい、それなら大丈夫です。」


「私も、次からは、挽回、する。」


「うん。 また明日からがんばろう。」


「ありがとうございます。」




「いや~、カーラ先生に怒られたな。」


 ブラットとエレナも教室に戻って来ていた。


「だから怒られるって言ったにゃ。」


「まさかあんなにエレナと差をつけられるとは思わなかったからな。」



 2人に話を聞いたら、エレナとブラットはお互い別行動のタイムアタックをしていたらしく、最初の3層まででブラットがエレナに完敗したので、続けてリベンジしていたら10層まで攻略していたらしい。


 いったい2人は何をしてるんだか……。


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