第139話 ハンタースクール

 自分達が明日には到着する【スカウトフォート】という街には、沢山の専門学校(高学年)があり規模にしたら【チェスガン】とは比較にならない位に大きな街だった。


  自分達はその中でも【ハンタースクール】という冒険者を育成する専門学校に通う事になっていた。


 他にも【鍛冶】【調理】【建築】【土木】【魔道具製造】【騎士】など多種多様なジャンルがあった。


 自分は【鍛冶】などに興味があったが、コーデリアさんやシンシアさんも付いてくるという事で、【ハンタースクール】に通う事にした。


 最近ではコーデリアさんとシンシアさんはほぼ彼女みたいな感じになっていた。 自分がヘタレなのと、二人の容姿が可愛いのが分かるが、どこかで子供という認識になり気持ちにストップがかかるのだ。


 しかし、エルフ族である彼女達は成人しても見た目はほとんど変わらないらしいから、二人の事を真剣に考えるのなら学校にいる間には結論を出したい。


 ほとんど、自分が幼女属性を受けれられるかというだけなのだ……。



 この世界にはロリコンという言葉は存在しない。




 【ハンタースクール】も【チェスガン学園】と同じで全寮制になっており、冬休み以外はパーティー行動が義務付けられている。 ちなみに四季はあるが、夏は快適なので夏休みというものは無かった。 



 【ハンタースクール】で決められているパーティーは4人から6人が基本になり、本人希望によっては2人や3人が認められるが、小数のパーティーはあまりいないらしい。


 ごく稀にソロで活動する生徒はいるらしいが、かなりの実力がないと卒業すらあやしくなるみたいだ。


 そして、少人数があまりいない理由は、単純に人数が少ない方が不利でしかないからみたいだ。


 たぶん、コーデリアさんとシンシアさん、セシリアは自分と同じパーティーになるだろうが、ブラットとエレナはどうするのかな?


 一応、学校で詳細を聞いてから決めようとは話しているけど、なんとなくだけど別のパーティーになりそうな気がする。


 ブラットは自分と戦うのが好きな感じだから、自分とブラット、エレナが同じパーティーにいたら過剰戦力みたいで嫌がりそうだ。


 エレナに関しては秘密が多すぎるのと、気まぐれな性格だから、よく分からないのだ。



「やっと【スカウトフォート】に着いたね。」


「ああ、やっとだな。 もっと魔獣が出るのかと思ったが、たいして出なかったな。」


 相変わらずブラットはバトルジャンキーな発言が多いな……。


「そんなに魔獣と戦いたかったの?」


「戦えばそれだけ強くなれるからな。 【チェスガン】襲撃事件ではたいして役に立たなかったけど、次に同じ事件があった時には役に立てる位には強くなりたいからな。」


「私もそんなに活躍出来なかったにゃ~。」


「そうですね。 私もレイくんに守ってもらえなかったら危なかったですから、自分の身は守れる位には強くなりたいです。」


「私も、【ハンタースクール】で、強くなる。」


 そうか、みんな【チェスガン】襲撃事件でたいして役に立てなかったのが悔しいんだな……。


「僕も更に頑張って強くなりたいね。」


「おう、レイには負けないぜ!」




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