学校編 高学年

第138話 スカウトフォートへ

 チェスガンの魔獣襲撃事件から2年が経過していた。



 自分達は9歳になり、もう少ししたら10歳になる。


 復旧したチェスガン学園を無事卒業する事になった。


「レイくん、卒業おめでとう。 私はレイくんが偉大な功績をあげると信じているよ。」


「ありがとうございます。 クレストン先生。 先生の期待に応えられる様に頑張ります。」


 担任である車イスのクレストン先生は涙を流しながら、自分が、将来活躍する事を確信している感じだった。


 良い先生なんだけど、妙に自分の事を盲信しているんだよな……。



 ちなみに、元担任であるロナルド先生は学園をクビになっていた。


 理由は、襲撃事件後にカリーヌ先生と結婚したのだが、勤務態度が更に悪くなり、遅刻をしたり嘘をついて休んだりしたのが理由だった。

 最初は注意程度だったが、1ヶ月もしたらクビになっていた。


 後任のクレストン先生は魔獣襲撃事件の時に大怪我をしてしまったので下半身が動かなくなり車イス生活になったが、知識は凄かったしロナルド先生に比べて熱心だったのでクラスの評判はかなり良かった。





 ☆



 チェスガン学園を卒業してから2週間後、自分、セシリア、ブラット、エレナ、コーデリアさん、シンシアさんの6人は馬車にて高学年クラスの学校がある【スカウトフォート】という街に向かっていた。


「レイ、見送り時のフローラの泣き方が酷かったな……。」


「ああ、あれね。 前日もかなり苦労したんだよ。」


「まるで一生会えないみたいな感じだったにゃね。」


「まあ、【モロット】と【スカウトフォート】は馬車で片道3日はかかるから1年に1回しか帰れないけど、あそこまで泣かれるとね。」


「私達も羨ましげな視線が痛かったです……。」


「視線が、怖かった。」


「私もかなりずるいと言われてしまいましたね。」


「そう言えば、セシリアさんも高学年の学校に入学するらしいが、どんな裏技を使ったんだ? セシリアさんは俺達より年上だろ?」


「それはいろいろなコネと力業かな……。」


 そう、実はセシリアも同級生として高学年の学校に通える事になっていた。


 セシリアの見た目は、自分達より年上だけど実際は年下という矛盾を抱えながら、【認証の指輪】を着けたら案の定、年下になってしまったが、親の力技で自分と同じ年齢にしてもらった。


 ちなみに、両親にはセシリアが護衛兼サポートの人造生命体だと打ち明けてある。


 かなり見た目で無理はあるが、ブラットも9歳には見えないほどのしっかりとした体型なので、セシリアも種族的に成長が早いということにした。





 ☆





「新しい街に行くのは楽しみだな~。」


「マスターは自重してくださいね。」


「いや、【チェスガン】でそんなに問題を起こしてないでしょ?」


「それはマスターが知らないだけですよ……。」


「えっ……?」


 まじか。


 もしかして、セシリアが裏で問題解決してくれていたのか?


「セシリアさんは【スカウトフォート】に行ったら【セシリアショップ】は開くにゃ?」


「いえ、開店資金もありませんから、【セシリアショップ】は【チェスガン】でのみになりますね。 」


「それは残念にゃ。」


「あれ? エレナは【セシリアショップ】へそんなに行ってたんだ?」


「エレナさんは【セシリアショップ】の常連ですね。 」


「そうなんだ。 なら欲しいときにセシリアに言えば買えるようにするよ。 セシリア、よろしくね。」


「分かりました。」


「ほんとかにゃ!? 流石オーナーにゃ。」





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 名前・レイ(9歳)

 状態・良好

 属性・雷

 職種・魔導技師4.6 魔導剣士5.8

 種族・人族


 パッシブ・防衛本能、建築、土木、料理

      素材の極み、鍛冶、パラレル思考

      共感覚、魔導科学、特殊採取


 アクティブ・魔導操作、鑑定、クリーン

       ストレージ、武器強化、雷属性付与

       魔導工房、魔導具作成、魔導弾

       魔導手、魔導壁、魔導剣

       圧縮魔導砲、魔導細胞生成

       有線遠隔射撃

       魔導剣術、二刀流


 魔導工房内・作業室

       金属加工室

       合成室

       魔導炉


 固有スキル・ジョブホッパー

       鑑定の魔眼


 装備・魔導服




 ーーーーーーーーーーーーーーー



 名前・セシリア

 職種・魔導姫

 種族・魔導生命体


 固有能力・魔素通話、魔素データ通信、同期

      魔素圧縮吸収、魔素操作、指揮


 装備・神装魔導服(メイド服)

    神木の小太刀

    魔導圧縮銃


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