第133話 襲撃後のセシリア

 自分が目を覚ましてから、半日が経過しており、晩ご飯にはパーティーの様に豪華なご飯が出てきていた。


 ちなみに、ブラットやエレナも学園が休みの間は地元に戻っているので、休みが延長された様な感じだった。


 そして、夜中にはセシリアからチェスガン襲撃事件の時の話を聞くことにした。




 ☆



【セシリア視点の回想シーン】




 レオン様により新種の魔獣のリーダー格を捕縛した後の話……


 チェスガン学園への襲撃もレオン様の活躍により、魔獣はほとんど倒されたので、私は当初マスターに指示されたとおりに、【虹魔石】を抜いてから隠していた試作品の【魔導具】を回収する為に学園の外に来ていました。


「メイド服のお嬢さん、ちょっと話を聞いても良いかな?」


「なっ!?」


 私は周囲の警戒をしっかりしていた筈なのに、レオン様に声をかけられるまで背後を取られている事に気が付きませんでした。


  予想外の事態だったので私は咄嗟に身構えてしまう。


「ああ、悪いな。 そんなに驚かす気はなかったんだけど、お嬢ちゃんに逃げられると困るからさ、気配を消して近付いたんだよ。 俺はお嬢さんに事情を聞きたかっただけだからあまり警戒しないでくれ。」


「……すいませんが私の判断では話せません。」


 マスターと私の関係やこれまでしてきた多くの事をマスターはご両親に隠されているので、私の考えだけではレオン様に事情を話せませんでした。


「メイド服を着ているから、誰かに仕えているんだろうな……。 そしたら、ひとつだけ確認したい。」


「何でしょう?」


「お嬢さんは【チェスガン】を守る側か?」


「それは間違いありません。」



「即答だな。 嘘もついていなさそうだな……。」


 レオン様と話をしているタイミングで騎士団の女性がひとりが慌てて走ってきた。


「レオン様! また魔獣の襲撃です! 今は【チェスガン】入口で治療をしてくれていたソフィア様が防いでいますが救援をお願いします!」


「まだ魔獣がいたのか、直ぐに行く! お嬢さんはどうする?」


「私も一緒に行きます。」


 入口に向かうとソフィア様が2本のメイスを両手に持ち、振り回しながら魔獣を薙ぎ倒していた。


(ソフィア様は【回復魔法師】なのに強いですね……。)


「ソフィア! 戻ったぞ!」


「レオン!」


 入口付近には魔獣の数が約300匹ほどもいた。


  どこから沸いてきたのだという位のしつこさでした。


「まだこんなに居たのか!」


 その時、店舗の庭に放していた【魔導スライム】の視界に、こっそり【チェスガン】に侵入していた魔獣の姿を捉えていた。


 セシリアショップのある立地はチェスガンの入り口とは反対側にあり、裏から隠れて入られた形になっていた。


 そして、その魔獣は真っ直ぐに学園へ向かっていた。


 すぐにマスターへ報告し、ご両親にも話す。


「レオン様! ソフィア様! 街の反対側から魔獣が侵入して学園に向かっています!」


「こいつらは陽動か! ソフィア、ここは俺が防ぐから学園を頼む!」


「解ったわ!」


 すぐソフィア様は走っていった。


 私もすぐにソフィア様の後を追いかけましたが、その時には既にマスターが魔獣と戦闘になっていました。




 ☆



 私が学園に着いた時には、魔獣は既にソフィア様に倒されており、倒れているマスターと重傷の先生が1人、他にも負傷している生徒や先生が数人居ました。


 ソフィア様もまずは重傷の先生に回復魔法を使い治し始めており、その後にマスターの治療をしましたが、傷は治っても目を覚まさなかったのです。


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