第128話 チェスガン襲撃③

 

【クリエラ視点になります。】



 私達騎士団は街の入り口での防衛戦を続けていたが、かなり厳しい状況になっていた……。


 魔獣の侵攻が始まってから2時間位は戦い続けているが、その中で生き残っている仲間は私を含めても11名だけになっていた。


 しかし、ここまで魔獣と戦えているのは私達の実力だけではなくて、2年前位から出没し始めた謎の露店で購入したという高性能なアクセサリーを装備すると得られる自然治癒によるものだ。

 しかし自然治癒よりも攻撃を受けてしまう団員から徐々に体力的にも限界が来ていた……。


 私の居た周囲は防衛が出来ていたが、他の団員が倒れてしまったのをキッカケに防衛線が崩れてしまった、そしてそこから魔獣達は一気に街へなだれ込んでしまった。


「くっ、なだれ込んだ魔獣は仕方ないから街中の騎士に任せるぞ! 私達は街の外にいる魔獣だけでも確実に殲滅して、これ以上は街の中に魔獣を入れないようにするぞ!」


「「はい!」」


 なだれ込んだ魔獣は100匹位か……。 学園前の団員にはかなり厳しいな。


 とりあえず、街の外に残っている魔獣は80匹位を倒してからすぐに救援に向かわなくてはと思いながら残りの魔獣を倒していた。


 例の武装したメイドが居なくなっているなと考えていたら、後ろの方から聞き取りづらい声が聞こえた……。


「マダ、ニンゲンガノコッテイルデハナイカ、ハヤクシマツシテ、アーサーサマニ、ホウコクシタイノダ。」


「なっ、魔獣が喋っただと?」


 びっくりして振り返ると、そこには人類に近い容姿をした女性の魔獣?が居た。

 遠くから見たら獣人族に近いから見間違うかもしれない位だ。

 しかしそれよりも持っている巨大な棍棒が異様な大きさだった。

 多分だが、5m以上の長さで太さも1m位はありそうだ……。

 それを軽々と持っていた。



「キサマ、ジャマダ。」


 魔獣?の持っていた巨大な棍棒が、もの凄いパワーで振り回され、盾でガードしたが私はそのまま吹き飛ばされ、そこで意識が無くなってしまった……。



 ☆



【セシリア視点になります。】


 魔獣の襲撃が開始されてから約2時間経過したところで、騎士団が魔獣を街への侵入を許してしまう。


『マスター、街へ魔獣が侵入してしまいました。』


『くっ、もう侵入されたか。 セシリアは無事?』


『はい、私は大丈夫ですが、騎士団が既に30名ほどやられています。 騎士団の生き残りは街の外に約10名ほど、街中に15名配置してるはずです。』


『そしたらセシリアは学園に行って欲しい。 こっちはお父さんが先行して単独で走って向かっていて、お母さんの話では2時間もすれば到着するらしいけど、耐えられそう?。』


『2時間では厳しいですね……。』


『セシリアも無理しないでね。』


『わかりました。マスター。』



 私はエネルギー切れになった【魔導スライム】達を自宅地下に隠し、学園へ向かう。


 魔獣はまだ学園には来ていなかったので、学園前でバリケードを張っている、騎士団と教師に話しかける。


「皆さん、魔獣が街に侵入しました。 間もなくこちらにも来ると思います!」


「なっ、メイド? まだ学園に避難していなかったのか?」


「いや、しかし武装してるな……。」


「私は学園を守るために来ました助っ人だと思ってください。 あと2時間もすれば冒険者のレオン様が助けに来るので、それまで持ちこたえてください!」


「レオンって【ソウルイーター】か!?」


「おお。 レオン様が来てくれるなら希望が出てきたぞ!」


「何としても2時間は死守して学園に避難している街の人々を守るぞ!」


「「「おおおお!」」」



 こうして学園前での長い防衛戦が始まったのだった……。





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