第115話 文化祭 最終日②

 文化祭の最終日、魔技の部が開始された。


 まずは1年生から始まるので、自分はコーデリアさん、シンシアさんと1年生を見ながら観戦していた。

 順番の5人前位に競技スペースに向かえば良いから、のんびりしていた。


 1年生が半分位終わった段階で自分はあることを思った……。


「なんか僕達が1年生だった時の、レベルよりアレだね……。」


 参加していたほとんどの1年生はやっと属性付与が出来た【ボール】を撃ち出せる程度で、的に当たらないのだ。 自分達が1年生の時はもっとレベルが高くなかったかな?


 1年生の半分が終わったに最高得点が15点だった。


「レイくん、普通の6歳は本来あれ位のレベルなんですよ? 私達というか、レイくんを含めた一部の生徒が突出した才能を持っていたんですよ。」


「そう、先生の話だと、今年の、2年生は、あまりない、レベルで、オカシイ、らしいです。」


「先生のそのオカシイって表現もどうかと思うけど、レベル的にはそうだったんだね。」


「今の4年生の時もディアナ先輩とアメリア先輩だけが突出した才能だったらしくて。 良い年でも凄い人が1人か2人らしいです。」


「それに、比べて、Aクラスの、大半や、他のクラスでも、ヒルダさん、みたいなひと、もいる。」


「そう考えると、幼なじみ以外もヤバかったんだね。」


 そう話していると歓声が湧く。


「どうしたんだろ?」


「あの子は1年生のエースみたいですよ。 名前は覚えてないですが……。」


 見ると癖っ毛のある紫色の髪をした魔人族の男の子がいた。

 身長は120位で、何故か表情は自信に満ちていた。


「紫色の髪って事は、レアな重力属性持ちなんだね。」


「確かに余り見かけませんね。」


「おお、あの子【ボール】を10個待機状態にするなんて、凄いね。」


「私達には無属性は見えませんが、レイくんがいつも30個以上待機状態にしてるのを見ているから驚きが薄いですね。」


「僕のは魔眼が無いと難しいからね……。」


【ボール】を待機状態にしているのものをどんどん的に当てていった。 属性付与は上手くないのか威力はまあまあだった。


 そして的に6枚も当てて、点数はダメージ平均は13の合計468点だった。


「ダントツのトップだね。」


「的に当てる数が点数に響きますからね。」


「私も、頑張る。」


「次は僕達の出番だね。」


 移動し始めた時に軽技の部にいるセシリアから連絡が入った。


『マスター、そろそろエレナ様の出番です。』


『ありがとう。タイミングが被らなくて良かったよ。』


『では、視界を送ります。』


【パラレル思考】のおかげで、最近は視界を2つ同時に処理できるようになった。


 見たら丁度エレナがスタートしたところだった。


 見えてきたエレナの映像は異様な感じがした……。 


 なんだあのエレナのスピードは……。 確か、罠とかある筈だよな?


 しかも壁や天井を走ってるし、めちゃくちゃだな。


 あれも全部【野生の勘】で片付く話か?


『セシリア、エレナのスピードって速いよね?』


『他の方は歩く程度で慎重でしたので、5倍は速いかと思います。』


『5倍か……。』


 エレナは赤い人を余裕で超えたんだな……。


 そして当たりの宝箱だけを開けていき、ゴールしていた。


 点数は480点。

 タイムロス10分で-20点。 宝箱2個の300点と100点。


『ちなみに今までの点数平均はざっくりどのくらい?』


『20点位ですね、1人だけ100点宝箱を開けて110点の人が居ました。』


『……幼なじみ達は自重を知らないのか?』


『……それをマスターが言うのですか? きっとお二人はマスターには言われたくないと言うと思いますよ。』


『なんで?』


『いえ、流石マスターです。』


『じゃあ視界終わるよ、ありがとう。』



 エレナは優勝する気がする。


 4年生でも9歳だ、そんな年で普通、あんなスピードで罠の中進めないと思う。




「2人に負けたくないな……。」


 ふと、エレナの強さを見てそう思った。


「えっ? 突然どうしたんですか?」


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