第85話 聖霊眼

 学校でマティアスくんが教室に押し掛けてきてから妙な見慣れた違和感を感じていたが、【聖霊眼】の話を聞いてからマティアスくんの眼を見て思った事があった。

 もう少し確認したいことがあるけどマティアスくんを前にして聞きにくかったので放課後、コーデリアさんに話しかけた。


「コーデリアさん【聖霊眼】について2人だけで話したいんだけど、時間は大丈夫かな?」 


「えっ? 2人っきりですか……?。」


「予定があるなら別の日にでも……。」 


「いえ、びっくりしただけなので大丈夫です。今日お願いします!」


「それじゃあ、どこか子供だけで入れるカフェとかあるかな?」


「こんな時のために街のカフェはリサーチ済みです!」


「……随分と準備がよいね?。」


「任せてください!」




「……出遅れたわ。」


 シンシアさんが何か言ってる……?



 ☆


 放課後に某有名カフェに来ていた。

 店の雰囲気はとても良く、お客さんは女性ばかりで子供は1人もいなかった。


「コーデリアさんに【聖霊眼】について聞きたかったけど、マティアスくんの前では聞きづらくてね。」


「……という事はもしかして【聖霊眼】のリスクを知っているんですか?」


「いや、推測だけだから正確には知らないよ。 だけど推測が当たるかもしれないから念の為にね。」


「そうだったんですか、【聖霊眼】の詳細は部族でも一部の者にしか伝えられていませんから、リスクの話が出た時はびっくりしました。 しかしあれだけの会話で分かってしまうなんてレイくんは凄いですね。 やはり魔眼があるからですか?」


「僕の魔眼とはだいぶ違うけど、自分なりにいろいろ調べていたからね。 結果から言えば【聖霊眼】を継承すると徐々に視力が低下していって最終的には失明しない?」


「っ!? やはりレイくんはやはり凄いですね。 マティアスはまだ片眼で大丈夫ですが契約者になると両目が【聖霊眼】になります。 話では失明まで約10年しかないらしいです……。」


「両眼が失明になっちゃうのか……。 身体の方は何か変化はないの?」


「身体は逆に強化されますが普通の人より長生きは出来ません。」


(マティアスくんの眼を見て思ったのが、【虹結晶】の色輝きだけは似ている事だった。 そしてコーデリアさんが住むエリアには風の【巨大結晶】があり、【巨大結晶】の影響を受けやすい人が魔眼適性となっていると思う。 契約は僕とセシリアみたいな【同期】に近い事をするんじないかな。)


「それにしてもレイくんは何故、失明するかもしれないとわかったのですか?」


「実は僕の魔眼も能力が上がる度に視力低下してるからだよ。」


「えっ?」


「僕の魔眼は元々視力が低下していたから、他人とは世界の見え方が違うだけであまり問題ないんだけどね。」


「そうだったのですね。でも【聖霊眼】と同じだったらレイくんも長生き出来ないかも……」


 コーデリアさんが途中で泣きそうになる。


「ああ、寿命とかの心配しなくて平気だよ。 どちらかというと長生きしちゃうかもって心配はあるけどね。」


(【魔導王】は凄い長生きだったらしいから僕も同じの可能性がたかいんだよな……)


「本当ですか?」


「うん。 僕の魔眼は特殊らしいからね。」


(たぶん【聖霊眼】になると細胞が活性化して癌みたいな細胞が出来るリスクが高まるのかもしれないな、それなら実際には調べるのは難しいかもしれないか?。)


「それなら良かったです。」


「あ、もしかしてマティアスくんは族長候補から外れてる?」


「……レイくんの推察が当たり過ぎて、ちょっと怖いです。」


「エルフの町から出れば長生きが出来ると思ったんだね。」


「そうなんですか? 」


「もしかしたらだけどね。」


(風の巨大結晶から離れれば影響を受け辛くなるからね。)


「さて、今日はいろいろ聞いたから、ここのお金は僕が出すから好きなスイーツを食べていいよ。」


「本当ですか! ここのスイーツも話題だったんです! あっ。 ……あとでシンシアに恨まれそう。」


「シンシアさんの分もテイクアウトしていいよ。」


「ここのスイーツは結構高いですよ?」


「最近はお小遣いが増えてね。 これ位なら全然大丈夫だよ。」


 それを聞いてコーデリアさんは嬉しそうに選び始めた。




 そんなコーデリアさんを見ながら、世界には13個の巨大結晶があるとされているから、13種類の似たような魔眼があるのかなぁとぼんやり考えていた。


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