第73話 魔獣研究クラブ

 今日は初のクラブ活動授業で、魔獣研究クラブに来ていた。


 教室に入ってみると自分を含めても生徒は6人しか居なかった……。


(人数が少なくないか? 休んでいるのかな?。 もしかしたら不人気のクラブだったのか……。)


 授業の開始時間になったら先生が入ってきた。


「はーい! みんな久しぶり? 今年もよろしくね?」


 入って来た先生はたぶん兎獣人族だろう。黒いウサ耳と黒い尻尾、茶色の髪と瞳。

 身長160位、服装はなぜかバニーガール。


(この学園の先生はたまに変な人が居るな……。 先生になれる基準が知りたいときがある。)


「今日から新しくクラブに入った子が居るんだよ、名前はレイくんだね? 自己紹介よろしく?」


「レイです。よろしくお願いします。魔獣に興味があってここに入りました。」


「レイくんの使役している魔獣は何かな?」


「はい? 使役している魔獣ですか?」


「そうだよ。 使役している魔獣がいるでしょ?」


「いや、いませんよ?」


「あ~。 これから使役するんだね?」


「……? 【魔獣使い】ではないので魔獣は使役しませんよ?」


「「えっ!!」」


 自分の発言に教室の全員がビックリしている。なぜだ?


「みんなは【魔獣使い】なんですか?」


「そうだよ? 魔獣使い研究クラブを略して魔獣研究クラブだからね?」


「……えぇ?」


「ロナルドが変わったやつが入るって言っていたのは、こういう事なんだね?」


「あー、 そう言うことか。」


(ロナルド先生は闘技や魔法に行かなかったから、職種関係無いところに行くと思ったのか。)


「それにしても何で紛らわしい略し方をしてるんですか?」


「クラブ活動の紹介では略してないよ? もしかしてロナルドが口で説明しただけなんじゃないの? 普通はクラブ活動の詳細が書いてあるプリントを配るんだよ?」


「クラブ活動の名前だけ書いてあるプリントは渡されましたよ。」


「それは先生用で生徒用は別にあるんだよ? ロナルドはあとで説教かな?」


「ちなみに魔獣使い研究クラブは魔獣の説明はするんですよね?」


「するよ? 魔獣の特性や好み性格などの説明をするかな?」


「それなら大丈夫です。 魔獣の事が知りたくて入ったので。」


 授業後、ロナルド先生はかなり怒られたらしい。



 ☆


 授業後、自宅地下にてセシリアの最終仕上げを終わらせて完成させていた。


 外見はほとんど人類と同じに作っているから見た目では解らないかもしれない。しかし作られた顔は完全に左右対称で人によっては違和感をもつかもしれない。


 あとは傷ついても血が出たりするのは再現出来なかった、舌や口、胃までは作ったが食べたものは魔素として吸収されるだけだから食べなくても問題ない作りになっている。


 そして顔の筋肉を作るのが結構大変だった。ちょっと筋肉の配置がズレるだけで変な笑顔になったりしたからだ。


 あとの問題はセシリアに痛覚や恥じらいや喋る為の口や舌の動かし方を学ばせないといけないのが大変だ。


 寮には連れていけないから、自宅内での掃除をしてもらい、身体の動かし方に慣れてもらう事にした。


 最終的にセシリアには店舗部で働いてもらうつもりだが……。


 オーナー マカロン(レイが変身)

 お菓子販売 セシリア

 雑貨販売 未定(人を雇うか迷っている。)

 配送部門 未定(人員と馬車をどうするか迷う。)


 最初の予定としてはお菓子販売だけさせて、慣れてきたらオーナーもセシリアにしよう。


 土地を購入したり物を作るのは得意だが、人を雇ったり、指導するのは苦手で精神的に難しいから人を雇うか迷ってしまう。


「セシリアみたいに他の【虹結晶】にも自我が目覚めればセシリアみたいな感じで量産出来たら良いんだけどな。 セシリアと何が違うのかな?」


「わかりません、ますたー。 まだわたしの【虹結晶】ほどおおきくないからかもしれません。」


「セシリアの身体がまともに動かせない今の状態を他人に見せるわけにもいかないから、夏頃のオープンは延期かな……。 とりあえずセーラさんの食堂には自分が帰省した時にまとめて渡すかな? お菓子保存限定の箱型【ストレージ】作って貸しちゃおうかな。 」


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