第42話 小さい魔石の活用法

 自分は現在、キラキラした全身タイツである【疑似共感覚体験全身タイツ】を着て、寮の部屋で考え事をしていた。


 この全身タイツを作る過程で、【魔石】を粉状にしたものを接着剤と共に全身タイツの生地に練り込んであるんだけど……。


 乾燥した時にパラパラと落ちた粉状の【魔石】である【粉魔石】を掃除していたのだが、部屋中に舞ってしまっていた【粉魔石】を吸引したのではないかと推理していた……。



 ……突然、何の話かと言うとステータスの欄にある状態が【魔石吸引】と書いてあったのだ、しかもステータスが少し上がっていた。


 その後、何故ステータスが微増したのか、【魔石】を使い実験した結果。 【粉魔石】は【素材の極み】の対象として加工した品になるらしくで【魔石吸引】すると数時間だけステータスが上がった。


 もしかしたら胃か腸で消化されると効果が消えるのかもしれない。


どうしてこんな事を考えているかと言うと金策の為である。 そんな面倒な事をせずに、ステータスの上がる料理を作って売れば良いのだが、【素材の極み】により料理が旨くなり過ぎて、売るには目立つから【粉魔石】を安く売ろうと考えていた……。




 ☆



 【粉魔石】の商品化、試作品が完成した。


【虹魔粉】ステータス微増、属性効果上昇(3時間)


 なんで虹なのか解らないが、たぶんいろんな属性の【魔石】を砕いて混ぜたからかもしれない……。


 これを売るためには調べないといけないのが、他に食べる事でステータスが上昇するものがあるかと言う事と、そういう効果があった時の値段が知りたい。


 ファンタジーの定番なら【錬金術】で作った【ポーション】とかありそうだ……。


 確か、街を散策していた時に【魔道具】のお店を見た事があるから、調査しに行こうかな。


 あとはまた露店で【クズ魔石】を大量に仕入れようかな。


 今回の【疑似共感覚体験全身タイツ】と【虹魔粉】で【クズ魔石】は全部使いきってしまったのだ。




 ☆



 早速に自分は【魔道具】屋に来て、店内を見て回る。


 とりあえず、店内にあるものを【鑑定】していくと……



【回復ポーション小】小さい切り傷などを治す。


【回復ポーション中】大きめの切り傷などを治す。


【強化ポーション小】ステータス微増


【強化ポーション中】ステータス増量


 普通に【ポーション】が売っていた。



そして、【虹魔粉】を売るなら【強化ポーション小】と同じ位の効果かな?。


 【強化ポーション小】の値段はそんなに高くないな。

 食堂でお昼を食べる位の値段かな?


 もし露店で売るなら、これより少し安くすれば良いか……。


「すいません。 このポーションを入れる空き瓶が欲しいんですが売ってますか?」


「ああ、あるよ。 どれくらい欲しいんだい?」


「50個ください。」


「ずいぶん買うね? 【錬金術】の勉強かな?。」


「はい。 そんな感じです。」




 ☆



 【魔道具】屋のあとは以前、【クズ魔石】を買った露店に来ていた。


「また【クズ魔石】を大量に売ってください! 今度はしっかりお金払いますよ。」


「おぅ、この前の子供か? なんか印象が違う気がするが、気のせいか?  【クズ魔石】はまた大量にあるから買ってくれるのは助かるよ。」


「では買わせてもらいます。」




 ☆




 【クズ魔石】を大量に購入してから寮に戻り、【虹魔粉】を大量生産してから、後日、露店を開いていた。


 一応、念の為に『効果についての返品は出来ません。』と書いてある。



 20分位経過……。



 以前の露店でシュークリームを全部購入したダンディーな執事が話しかけて来た。


「すまないが質問したい。 少年は以前ここでシュークリームなるものを販売していた者ではないかな?」


「いえ、違いますよ……。 どうしましたか?。」


「違うか……。 以前にシュークリームなる至高の食べ物をこくお、げふげふ、仕えている御方が気に入られてね、探しているが見つからないのだ……。」


「それは大変ですね……。」


 貴族の執事なのかな? 面倒事になる気がするが落ち込み方が凄くて少し可哀想だな……。 明日にシュークリーム販売するかな。



 ☆



 以前、【お助けネックレス】を買った冒険者だろうおじさんが話しかけてきた。


「坊主、この【虹魔粉】というのは初めて見たがステータスが上がるのか?」


「はい。代理で販売してるんですが、効果は【強化ポーション小】位みたいですよ。 返品は出来ませんけどね。」


「試しに1つ買うから飲んで良いか?」


「買って貰えるなら大丈夫ですよ。」


 その場でおじさんは【虹魔粉】を水で飲んで、身体を少し動かしていた。


「おお、マジで上がってるっぽいな。 これの保存期間はわかるか?」


 元が【魔石】だから期限はないだろうな。


「一応、期限は無いですが2年以内には使用して欲しいそうです……。」


「……そんなに保つのか、悩むな。」


 どうしたんだろう?


「よし、在庫を全部売ってくれ!」


「え? 全部ですか?」


「ああ、全部だ。 普通、【強化ポーション】の保存期間は1週間だからな。 どうしても長旅では使えないがこれなら使える。 もし騙されても俺の見る目がなかったと諦められる値段だしな。」


「僕としては売れると嬉しいので、ありがとうございます!」


「この前もこの街の露店で掘り出し物のネックレス買ったしな。 この街の露店は穴場かもしれないな。」


「まいどありがとう御座います。」



 もしかしたら、自分が以前に売ったネックレスの事を言っているのか? あれで掘り出し物? 


 まあ、売れたから良いか。




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 名前・レイ(6歳)

 状態・良好

 属性・雷

 職種・魔導技師1.9 魔導剣士3.4

 種族・人族


 パッシブ・人見知り、建築、土木、料理

      素材の極み


 アクティブ・魔導操作、魔力感知

       鑑定、クリーン、ボックス

       ボール、シールド、ハンド

       ストレージ、ウィップ

       ブレード、武器強化

       サンダーブレード、雷属性付与

       サンダーボール、サンダーシールド

       魔導工房、魔導具作成


 固有スキル・ジョブホッパー

       鑑定の魔眼


 装備・神木の小太刀

    印象阻害の銀ブレスレット

    身代わりネックレス

    重力カウンターの指輪

    雷属性擬態の指輪



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