第14話 魔眼
幼なじみ達と子供っぽい遊びをしながらもこっそりと【魔力操作】【魔眼】【鑑定】を使い続けること1年が経過していた。
自分は3歳になったことにより、遂に今日から親公認の【魔法】訓練が始まる事になった。
そして、今日の【魔法】訓練に合わせて父親も休みを合わせてきたらしくて、自宅庭には自分と両親の3人がラフな格好で立っていた。
【魔法】訓練だから、ちょっとは【魔法使い】っぽい杖などがあるんじゃないか?と少し期待していたが、そんなものは無いらしい。
「今日は俺が【魔法】について教えるが、内容が難しくて分からないところもいっぱいあるだろうが、しっかり聞いているんだぞ。」
「私はお腹の件もあるから見学しているわね。」
「わかったよ!!」
母親は妊娠中になり、間もなく2人目の子供が産まれそうな状態らしい。 そんな理由もあり、父親が帰宅してるこのタイミングで【魔法】訓練になっていたのもあった。
「まずは難しい話は無しで、レイの【魔眼】について教えるぞ。 とは言っても【魔眼】は持っている者が極端に少ないから、詳細までは分からない。 これから話す事は簡単な基礎知識だと思ってくれ。」
なるほど、【魔眼】はそんなにレアなのか。 もし【魔眼】が強かったら実力を隠したほうが良いかもしれないな。
「俺も【魔眼】についてはほとんど知らなくてな、レイが産まれてから調べてみた結果、2つの能力があるらしいのが分かった。 まず、1つ目は【魔眼】保有者でも個人差が激しいらしいが、【魔素】や【魔力】が見える様になる人が多いらしい。」
「うん?」
【魔眼】があるからと言って、全員が【魔力】などを見ることが出来ないのか。
「調べた本によっては本人の持つ属性のみの【魔力】が見れるってのもあるし、属性に関係なく【魔素】や【魔力】が見れる人もいるみたいだ。」
「そうなんだ。」
「普通、一部の者を除いてほとんどの人が【魔素】や【魔力】は見えない。 当然、俺やソフィアも見えない。」
それは良い事を聞いたな。 そしたら今、自分が覚えている【魔法】のほとんどが普通の人には見えないことになるのだ。
「レイは右目で見ると霧の様なモヤモヤしたものが見えないか?」
「うん。見えるよ。」
「それが【魔素】と言われているものだ。 そうなると、レイは【魔素】や【魔力】が見えるタイプの【魔眼】みたいだな。 そして【魔眼】のもう1つの能力に関しては、調べたが正直わからない。」
「え?」
まさかのわからないのか!!
びっくりし過ぎて変な顔になっていたらしく、父親がそれを見て苦笑いする。
「まあ、調べる方法はあるから安心しろ。 心の中でステータスと考えれば、目の前に【ステータス画面】というのが出てくるからレイもやってみろ。」
【ステータス画面】が見えるのは一般知識なのか、【鑑定の魔眼】についてはとりあえず正直に言うかな。
「【鑑定の魔眼】ってあるよ。」
「【鑑定の魔眼】か。 【鑑定】は貴重ではあるが【鑑定】する事が出来るアイテムはあり。 名前、年齢、状態、属性がわかる。 だが【ステータス画面】にある様な【職種】とスキルはわからない。」
なるほど、そしたら隠す必要もないのか。
……ん?
自分の【鑑定】は【職種】がわかるよな? それに成長スピードもわかるけど。
何か普通の【鑑定】と自分の【鑑定】は性能が違う気がしてきたぞ。 とりあえず余計なことは言わない方が良いから【鑑定】初期には名前しかわからなかったからそう伝えるか。
「名前しかわからないよ?」
「ふむ……。 最初だから名前しかわからないのかな。 【ステータス画面】では表示されないが、スキルには練度というものがあってスキルは使い続けると上達する。 今のレイにはまだ難しい話かもしれないな。 とりあえず、レイの【魔眼】は危ないものではなくて安心したぞ。」
「……危ないのもあるの?」
「風を操ったり、未来や過去が見えたり、【魔素】を吸収、見たものを石にしたり、麻痺、魅了など過去の歴史でたくさんあったらしい。 でも子供の内はほとんど効果が出ないから小さいうちから訓練すれば大抵制御できる。」
石化とか魅了はやばいな。
「そうなんだ~。」
「レイの【魔眼】については危なくないから、【鑑定】を使い続ければ大丈夫だ。」
「レイの【魔眼】が安全なので安心したわ。」
自分も心配が減って良かったよ。
「次は【無属性魔法】と【属性魔法】について簡単な説明だけしておく。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます