第13話 魔力
最近の自分は、【魔力操作】や【魔力感知】などを使い【魔法】の練習をしているが、大人には試せない疑問があった。
2歳になら大丈夫だろうという事で、今からその疑問を解消する為に、幼なじみ達に試したいと思っている。
まずは【魔力操作】と【魔眼】を使い、【ハンド】の魔法を発動、展開してから、エレナの後ろにさり気なく回り込み、そして脇をくすぐる。
コチョコチョコチョ。
「にゃははははははっ」
今度はブラットのわき腹をくすぐる。
コチョコチョ。
「うはははっ きゅうにくすぐったい!」
「くすぐったくなったにゃ。」
「おれも……。」
よし、実験は成功だな。 やはり普通の人は【魔眼】が無いと【ハンド】みたいな透明な【魔法】を見ることは出来ないんだな。 そう考えると、【魔眼】と透明な【魔法】は戦闘などがあるなら良いかもしれない。
「なんなレイがあやしいにゃ……」
「たしかに! あやしいぞ。」
「えっ…… ちょ、待って」
2人にくすぐられた。
「あはははははっ やめてっ!」
悪いことをしたら倍返しで返ってきました。
その後も、ブラットとエレナに【シールド】や【ボール】など【魔眼】でしか見えない透明【魔法】を目の前で見せたりしたが、やはり見えないらしい。
エレナは若干反応しているようだが、見えていると言うよりは気配みたいなものを感じ取っているのかもしれない。
この実験は仮にふたりに見えたとしても、2歳児にならすぐ忘れて大丈夫だと思ったからだ。
この【魔眼】でしか見えない【魔法】が見えないのが普通なのか、自分の【魔眼】が特別なのかは分からないけど、鍛えておいて損はないと思う。
この世界は魔獣がいるらしくて、かなり危なそうだから出来る限り、自衛のために訓練はやっておきたい。 いつ、魔獣に襲われるか分からないからな。
今まで【魔力操作】の練習や実験として【魔法】を試してみて分かった事がいくつかある。
まず、【ハンド】は【魔力操作】次第で、触手の範囲と触手の本数、触手の力に影響する。
触手の本数を増やしたら範囲が狭くなったり、力が弱くなったりするので、【ハンド】の【魔法】で使える【魔力】の総量があり、それをパラメーターをいじる様な感覚で【魔力】を分配するのではないかと推測していた。
今の操れる【ハンド】は小石位の大きさしか持てないけど、将来的に武器や盾などを触手に持たせたら武器だけが宙に浮いているように見えて強そうだ。
と言うか格好良いから是非やりたい。
【シールド】の【魔法】は、【ハンド】と同じで【魔力】の総量を面積や強度や枚数のどれかに【魔力】を必要量だけ割り振り、強くしたり弱くしたりといった感じになる。
今はまだ全身を覆うような面積は無いし、強度も枚数も使えるレベルではないが、【ハンド】と共に将来性はある【魔法】だと思うので積極的に練習していきたい。
あと【ボール】と【ボックス】に関してはあまり必要性を感じなかった。
【ボックス】は、スキル取得した当初にかなり試行錯誤しながら使い道を考えていたのだが、無理矢理に使うとしたら椅子の代わりや踏み台しか思いつかなかった。 しかし、他人に見えない【ボックス】に載ると、他人からは自分が宙に浮いてるように見えてしまうので人前では使えなかった。
あと、【ボックス】の試行錯誤中に【ストレージ】というスキルも取得していた。 この点に関しては【ボックス】を使いまくって良かったなと思った。 しかし、この二つのスキルの関連性がよく分からないな。
【ボール】も【魔力】の総量で、球の強度や大きさや届く範囲が決まるのだが、投げるにしても自力で投げるのなら、【ハンド】があれば十分な気がするので必要性は無い。 ファンタジー【魔法】みたいに撃ち出すコツがあるのだろうか?
そして、これらの【魔法】は自分ならに実験してみた結果、一つの仮説を立てていた。
それは周辺にある【魔素】と体内にある【魔力】を混ぜて、密度を上げたあと自分の【魔力】で覆い、それを操る感じだから【魔力】量と【魔力操作】をあげる必要があるのではないかと考えていた。
【魔力】量を上げるには肉を食べないといけないのが憂鬱であり、どうせ食べるなら美味しい肉が食べたい。
この世界にある食材は似たような見た目と味や名前があるのが【鑑定】により分かっている。
この事から、ほぼ間違いなく地球からの転生か転移者がいると考えていた。
知識チートをしたら転生者って事がすぐにばれそうだから、地球の知識はほどほどにしようと思う。
その内、この世界の常識が書いてある様な本があれば両親に欲しいって言ってみようかな。 似たものが有っても前世の常識で動いたら痛い目を見そうな気がするんだよな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます