第8話 刀との出会い
とりあえずステータスポイント振っとくか。
PN:リューヤ
種族:天使族
LV:5
HP:500/500
MP:400/400
――――――――――――――――――
STR:10
VIT:14
INT:11
MND:15
AGI:10
DEX:10
――――――――――――――――――
職業:召喚士
ステータスポイント:18
とはいえどうするか。STRに振るのは確実だとして後は……モルドさんと戦った時にAGIが足りないと思ったからそっちにも振ろうかな。MNDとVITは高いし今は良いか。天使族ってMNDとVITが上がりやすいのかな。MPかなり上がってるな。INTに振った方が良いかな。魔法って使った方が良いのかな。う~ん、どうするか。
「お兄ちゃんどうしたの変な顔して」
「ステータスをINTに振るかどうかなやんでてな」
とたんにルカの顔が固っまった。
「お兄ちゃんのステータスは今でも驚愕の一言なのにさらに18ポイントあるのを完全に忘れてた」
うん、完全に忘れてた顔だな。
「と言うわけでどう思う? ミキ」
「私に振るのはやめて欲しいんだけど、まあこの中で魔法職は私しかいないからしょうが無いんだけど。そこまで悩むなら種族説明でも見てみたら」
種族説明。それは自分の所属が何のステータスが上がりやすいかやその種族専用の種族スキルなどが確認できるそうだ。
天使族
種族スキル
【飛行】【聖属性魔法】【付与魔法】【魔力操作】
全体的にステータスが上がりやすいが特にMNDとVITが伸びやすい。
タンクとしても、ヒーラーとしても活躍できる幅の広い種族。
「「「…………」」」
三人の顔が一瞬固まる。
「何かもうなれたな」
「そうね」
「右に同じ」
おい隠せてないぞ、とくにルカ。持ってるコーヒーカップが震えてカタカタ鳴ってるぞ。
「そんなに変なのか? この種族って」
「変って言うかおかしいというべきね」
「回復魔法である【光属性魔法】を使うことが出来るのは、ジョブに神官を選んだ人だけなんだ。リューヤの持っている【聖属性魔法】は【光属性魔法】を進化させると手に入れられるんだがお前はすでに持ってるんだよな」
「しかも【付与魔法】も持ってるしMNDとVITが上がりやすいって神官の弱点の一つの装甲まで対策済みだね」
本来神官というジョブは妖精族がなるべきだと言われているらしい。理由は他の種族が【回復魔法】を使うのと妖精族が使うのとでは効果が1.2倍ほど変わるらしい。なぜかと言うと妖精族の種族スキルに【光属性魔法】があり、種族スキルは普通のスキルよりも効果が高いらしい。
……あれ? 俺神官向いてるんじゃないか?
いやいや俺は召喚士だし転職とか出来ないし仮に出来たとしてもナツメと別れる気なんてないし。
……うん、考えるのはやめよう。こういうのは放棄するのが一番楽だ。
「他にはこの【飛行】ってやつも凄いよ」
「えっ【飛行】って凄いのか。確か妖精族も羽あったよな。妖精族も【飛行】スキル持ってるんじゃ無いのか?」
「妖精族も確かに羽はあるんだけど、残念ながら【飛行】スキルは無かったんだよ。その代わり【浮遊】ていう数秒間宙に浮くスキルはもってたんだけどな」
「そういうわけで【飛行】って言うスキルは凄いんだよね、お兄ちゃん、分かった?」
「分かった分かった、じゃあ最後の【魔力操作】はどうなんだ?」
「うんこれね、……正直言ってわかんない」
「は?」
「こんなスキル聞いたことないし効果の予想も出来ない」
「実際に使うまで分からないって事か」
「そういうこと。何か分かったら教えてね」
「分かった……結局、INTってどうしたら良い?」
「そう言えば最初はそんな話だったわね。結論から言うと、魔法で攻撃したいなら振るべきね。ただ種族スキルの【聖属性魔法】の回復魔法と【付与魔法】は、INTはあまり関係ないの。どちらの魔法も使うMP量によって効果が変わるから、INTに振っても意味ないわ。OLFOでは、HPとMPにステータスを振ることは出来ないからそこは種族に依存するしね」
ふむ、特に今のところ攻撃で困ったことは無いな。じゃあSTRとAGIに振ってしまおう。
PN:リューヤ
種族:天使族
LV:5
HP:500/500
MP:400/400
――――――――――――――――――
STR:10→20
VIT:14
INT:11
MND:15
AGI:10→18
DEX:10
――――――――――――――――――
職業:召喚士
ステータスポイント:0
「この後どうする予定?」
「ああ、そういえば武器屋を探してたんだよな。どこにあるか知ってるか?」
「武器屋ならギルドの隣よ」
「え……」
聞くとギルドの東にあるらしい……出発する前に周りをよく見るべきだったな。
「武器ってメイスを買うの? それともナツメちゃんの買うの?」
「いや俺用の剣を買う予定だ。ナツメは魔法使えるから武器いらないし」
「そんなこと無いわよ。魔法使いだって杖があるのと無いのじゃ結構変わるのよ」
「そうなのか? じゃあナツメの杖も買った方が良いな」
その後、三人とフレンド登録して、レベル差が開きすぎなので狩り場が合わないと言うことで別れた。
そのまま武器やへと向かう。
「ねえねえそこのお姉さん、ちょっと見ていかない?」
このあたりは露天なんかもやってる人がいるのか、お姉さんが露天で客引きをしている。
「え、ちょっお姉さん無視、せめて目くらい向けてよ」
「ん? もしかして俺のことか?」
「そうそうあなただよ。俺っ娘のあなた」
「いや、俺男なんだが」
「またまた~そういうロールなんでしょ。それよりちょと見ていかない?」
話を聞いてくれないタイプなのかな。
へえ、結構色々売っている。アクセサリーからポーション、武器なんかも売っている。
ここで買うのも良いな。
ん? これは……
「ああ、それね刀なんだけど【剣術】スキルじゃ扱えないんだよね。使うには【刀術】っていう特殊なスキルが必要で、取得方法が少し面倒だから誰も使おうとしないんだよね。折角のロマン武器なのに」
「これ素振りとかして見て良いですか?」
「良いけどそこじゃあ危ないから裏でやってね」
そう言うとその人は露店の裏に通してくれた。客がいない時や客引きをしていない時などはここでポーションなどを作っているらしい。
少し振ってみる。うん、片手剣より軽いし振りやすい。これ欲しいな。
「これ売ってくれませんか」
「え…… あ、はいっていいの? 【刀術】持ってないでしょ。アーツ使えないよ」
どうかしたのだろうか今少し間があったが。
「はい、大丈夫です。これ使いやすかったので」
正直剣はあんまりメイスと使い方が変わらなかった。力任せに振っていただけなのだ。威力はメイスで十分に事足りていたがただ使いたいと言う理由で使っていた。だがこの刀は軽いからメイスや剣とは違う使い方が出来る。
「うん、分かった。ただし返品は聞かないからね」
「分かりました。あと魔法用の杖で良いのってありますか?」
「え、君魔法も使うの?」
「いいえ、使うのは俺じゃ無いです」
「ふーん、パーティメンバーの分も買ってるのかな」
「ええ、そんなところです」
ナツメは何か騒ぎになりそうなので今は送還している。
お姉さんにお金を払い杖と刀を買う。
「あ、それと何か良い素材手に入れたら売りに来てね。ギルドよりも高く買い取るから」
「ありがとうございます、持って行きます」
……そういえば名前聞いてなかったな。カーソルの色が緑色だったからプレイヤーではあるんだろうけど。今度合ったら聞いてみるか。
思わぬ収穫にほくほく顔でフィールドへ向かう俺だった。
何なのあの子……ちょと素振りするだけだろうと思ってみてたんだけど刀を振る速度が速すぎてほとんど見えなかったんだけど。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます