①登場キャラ『エクシフ』『ビルサルド』『フツア』

《地球人と愉快な二種族》

  



 ゴジラと戦っているのは人類……というか地球人だけではない。地球人と共にゴジラ討伐を願っている二種族が存在する。


 まず一つ目。惑星エクシフィカルスから来た『エクシフ』。


 外見は弥生時代の服を着た色白人間と言った所。独特の宗教を持っており、地球人達に日夜布教を行っている。

 また『ゲマトロン演算』という技術を所有しているが、これがまた優秀でパッと見では超能力か予知能力にしか見えない。異世界ファンタジーに例えるならエルフと言った所。


 二つ目は惑星ビルサルディアから来た『ビルサルド』。


 色黒で身体中に機械を埋め込んでいるウホなイイ男達。宗教を重視するエクシフとは対照的に機械や科学を尊重。もちろんその技術は非常に優秀。こちらはドワーフな感じだろう。


 ここまで惑星とか地球人とか言ってきたが、この二種族は言わば宇宙人なのだ。そして二種族は宗教と科学、白と黒、イケメンとイイ男とこれまた対照的。


 そして筆者が気付いたのだが、エクシフがオカルト・ファンタジーで、ビルサルドがSFの擬人化ではないかと思っている。『増殖都市』においてビルサルドがキーワードになったりしているが、そのストーリーと設定がSF寄りになっているのである(アニゴジ全体がSF寄りっちゃSF寄りなのだが……)。


 だとすると、もしかしたらエクシフが関わるだろう『星を喰う者』にファンタジー要素が含まれるかもしれない。まぁそこは第三作目が来てからのお楽しみという事か。



 

《地球人の末裔?》




 実は『怪獣惑星』のラストにおいて驚きのシーンがある。

 ゴジラアースの攻撃により気絶したハルオ。そんな彼が目を覚ますと何らかの洞窟……そして彼を介抱していた一人の少女。


 そう、この地球にいるはずがないと思っていた人間がいたのだ。それも原始的ながらもたくましく生きて。

 

 種族名は『フツア』で、介抱してくれた少女は『ミアナ』と言う。この少女は初めて見るハルオには警戒を見せないで、逆に「ハルオイ」と変なあだ名(笑)で呼ぶ事がある。

 さらにミアナは双子の姉である『マイナ』、そして多くの同族と共に地下で暮らしている。過酷な怪獣惑星で暮らすにはやっぱ地下でなければいけないみたいだ。


 フツアは警戒心は高いのだが悪意は全くなく、ゴジラアースの攻撃から生き残ったハルオの仲間達を保護してくれていた。

 なお彼らは声での会話は使わず、テレパシーによるコミュニケーションを取る。さらにマーティン博士の調べによれば、身体中に鱗粉が付着している事から『昆虫型怪獣』の恩恵を受けた人類の子孫ではないかとされている。


 その昆虫型怪獣がフツアにとっての神であり、また怪獣が残した卵を御神体にしている。未だこの卵は眠ったままであるが、果たして今後どんな役割を持つのかが気になる所。


 余談であるが、この昆虫型怪獣とフツアの先祖とされる少女が『怪獣黙示録』において示唆されていた。怪獣は終始ゴジラの敵でありながら人類の味方でもあり、その影響力はゴジラですら警戒する程。

 そこに宇宙進出の際に地球に取り残された人類(さすがに全員は無理らしく、上記の『ゲマトロン演算』で選出されたとか)と合流してアッハンウッフン……そうして命を繋いでフツアという種族が完成した事だろう。


 彼女達と怪獣は、今でもゴジラの支配に抗っているという事なのだ。そう思うと涙が……。

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