これまでのまとめ
ここまでおいて『怪獣惑星』の事を理解して下さったら幸いである。
この『怪獣惑星』は今までのゴジラにはなかったストーリーだ。知っている方もいるだろうが、ゴジラは水爆や核実験の暗喩として製作されており、それはレジェゴジやシンゴジにおいても近い所がある(レジェゴジは『核の無意味さ』、シンゴジは『原発において奮闘する人間』など)。
『怪獣惑星』はアニメ版だからというのもあるが、核の予想は一切ない。代わりにあるのはハルオを筆頭する「人類が奪われた栄光を取り返すぞ!」的なテーマ。さらにそれを彩るように植物の性質を持つゴジラ、二万年後の地球が舞台といった斬新な設定が織り込まれている。
また主人公のハルオ君が抱く人間重視は、後の『決戦機動増殖都市』にも影響を与えている。そうなると最終作の『星を喰う者』でも関わっているするかもしれない。
《ゴジラに関する考察》
ここでゴジラに関する考察をしていきたいと思う。
説明したようにゴジラは地球と同化し、地表をフィリウスとかセルヴァムとかの生物で埋め尽くしている。さらに人類や怪獣を排除するといった敵意の強さ。
何故ここまでにしてこんな事をするのか。筆者の推測なのだが、彼は地球を利用してフィリウスを増やしているかもしれない。
「二万年経って、たった一体だけかよ」的な突っ込みがあるがそれはさておき。ゴジラが地球と同化したのは、地球全体をフィリウス生産工場にする為。そうして植物とかを利用してフィリウスを増やしているのではないだろうか。もしかしたらセルヴァムがフィリウスになったりするかも。
それで人類や怪獣を排除するのは、フィリウス生産の邪魔になるから。その目的を遂行する為には、他生物という異物は切り捨てなければならない……そうゴジラは思ったのだろう。
この推測が正しいとして、ハルオ達が来るのが四万年だったり十万年だったりしたら、地球全体がフィリウスで埋め尽くされていたのかもしれない。完全にムリゲーです本当にありがとうございました。
さてこれを読んで読者の方は思った事だろう。「何でフィリウスを増やすの?」とな。
自分の分身を作るという行為は、言わば戦力を増やしているような物だ。思えば『怪獣黙示録』においても一気に怪獣が増えていった。……まるで来たるべき『敵』を察知したかのように。
地球を利用して、フィリウスをたくさん作る。そうしなければならない位の『敵』。
そんなのがいるとしたら、それはそう……星を滅ぼす存在なのかもしれない……。
さて『怪獣惑星』はここまでにして、次回は第二作『決戦機動増殖都市』である。
次回もお楽しみ下され!
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