七、

古代日本に王政は存在しない

 ほろ酔い加減の悶々気分で自宅まで歩いて帰り、そのままバスルームに直行するや、先程の雄治との行為を思い出しつつヒミツの自主トレをした。一〇分で三回した(恥)

 風呂から上がり、途中のコンビニで買った酎ハイ・ピーチを飲みつつPCの前に座る。

 歴史研究会グループウェアの掲示板に、雄治の書き込みがあった。


 [卑弥呼様降臨!!]

 紗耶香と一緒に居た時、卑弥呼様降臨!!

 降臨の経緯については、紗耶香の名誉のため秘密(笑)

 出現時間は、約五分。段々姿が薄くなり、消滅。


 [判明したこと]

 卑弥呼=「日御子ひのみこ」の「ひむか」様。

 壹與=豊の国の「とよ」様。


 倭国における「国」とは、後世同様単なる行政単位。

 (おそらく郡やあがたを)魏朝の人間が「国」と呼んだだけ、とのこと。


 倭国に「王」は存在しない。

 魏朝の人間が「王」と解釈しただけ。

   →確かに魏志倭人伝には、おさ(長官)や副官の名は

    書かれているが、王の名は書かれていない。

    王が存在しなかった証拠。


 各地を日御子ひのみこ一族や、「ひこ」や「ねこ」が統治。

   →「ひこ」は多分、天津神系の豪族。

   →「ねこ」は多分、国津神系の(というか日本海側の?)豪族。


 [すめらみこと]

 日御子一族より、一人しらす者が選出され、

 神の御意志を聞き、それを下々の者に知らしめて世を導く使命を負う。

   →それが「ぃやぅまとぅ」の「すめらみこと」


 すめらみことは私心を持たず。

   →神に私心なし。

   →すめらみことも同じ役回りを担う。

    だから私心を持ってはいけない。

 そこが、私利私欲にて庶民を統治する大陸の皇帝や王との違い、とのこと。


 [考察]

 いろいろと、記紀解説に通じるところがある。

 古代日本に王政は存在しない。

 天皇を「王」とみなす学者の歴史観は、根本的に誤っている。

 また邪馬台国は、連合政権ではなく「国家」


 天皇の継承は父子相続ではない。

 諸国を治める日御子のうち、毎回一人を選出。

 だからやはり万世一系(王朝交代はない)

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