第2話 白い目

夏休みがあけたのはいいものの、また直ぐに休日になってしまった。


特に何をするかも決めてなかったため、君と買い物に行くことにした。


直ぐに着替えて準備をすませる。


車でショッピングモールへと向かった。


助手席を見ると、何故か誰も乗っていないような感覚に襲われる。


不意に頭痛が走る。感じたことも無いような痛みだったため彼女にことわり、近くのコンビニに駐車をする。


鈍い痛みに慣れてきた頃、君を見失ってしまった。


いつ外へ出たのか分からずとりあえずコンビニに入る。


車に戻ると後部座席に君はいた。


なんだか体調不良のせいか、少し寒気を感じたが、君を見て少しほっとした。


ショッピングモールに着いたはいいものの、君の後ろをついて歩くだけで、頭痛は治まらなかった。


特に欲しいものもなかったため、彼女の服を少し買った。

女性物の服屋で彼女に話しかけていた時に、なぜか店員さんに白い目で見られてしまった。


そんなに変な服装だったのか彼女に聞くと静かに首を振った。


どの店舗へ行っても店員さんが

「プレゼントですかー?彼女さんどんな方ですかー?」とか聞いてくるので腹が立ったが、彼女は気にしていないようだったので適当に答えていた。


家に帰ってきて、隣人に

「困ったことがあったら言ってね。」

と言われたので、いいマンションに住めたと思い、笑顔で会釈を交わした。


また君を見失って、彼女が待ってるので、と言うと、悲しい目で会釈をされた。

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