第17話

私は走った、間に合ってほしいと願いながら


学校に着いた、ちょうど終わったの下駄箱に同じクラスの人が居たから聞いた


『七海は?』


私は息を切らしながら聞いた、クラスの子はびっくりして言った


「まだ教室だと思うよ」


『ありがとう』


そして一目散に走った


教室に行くとそこには東堂先輩とななちゃんが居た、ななちゃんは窓際に追い詰められてる状況だった


『ななちゃん!』


ななちゃんの手にはカッターが握られていた


「戻ってきたの?佐藤さん」


『東堂先輩、ななちゃんに何をしたんですか?』


「まだ何もしてないよ、話をしていただけだよ逆に俺がされそうになってるけど」


私はこのままじゃダメだと思い提案をした


『分かりました、話をしましょう』


「はるちゃん、、」


『ななちゃんは先に帰ってもいいよ、私と先輩二人で話す』


「さっきは逃げたのに次は話し合う?それはおかしいんじゃないか?」


『おかしいのは先輩じゃないですか?』


「チッ、、」


東堂先輩の表情が怒りに変わった


『ななちゃんこっちに』


私はななちゃんをこっちに呼んだ

ななちゃんは走って私の方に来た


『ななちゃんあとは大丈夫』


「本当に大丈夫なの?」


私はななちゃんに東堂先輩に聞こえないように言った


『カッターは私が持っとくもしもの時に、それなら大丈夫でしょ』


ななちゃんはそれを聞いて首を縦に振って、気づかれないように私のポケットにカッターをいれた

そして、そのまま教室から出ていった


『東堂先輩、椅子に座って話しましょう』


私はそう言って廊下側の誰かの椅子に座った

東堂先輩は窓際の椅子に座った

私と東堂先輩の距離は間に机を約3つ分空いた距離ですぐに逃げ出せる距離に十分だった

窓の外は夕焼けだった


「で、話ってのは」


東堂先輩の口調が変わっていた


『そうですね、聞きたいのは先輩の過去です』


「へぇ、なぜそれを聞きたい」


『先輩がなぜそこまで変わったのが聞きたいからです』


「そこまでして聞きたいってことは鏡花から聞いたな」


『はい、さっきの写真は本当です、私達3人は会っています、その時に先輩の事も聞きました』


「分かったよ、話すよ」


そう言って先輩は話始めた


「俺は生まれてからずっと親の虐待を受けてきた、その虐待の理由は「自分がうまくいかない、むかつくから」と様々な理由で殴られたり蹴られたりした、特に父親が酷かったな」


『…』


私は驚いた、東堂先輩にそんか過去があったなんて


「そこで俺は親に支配されてずっとこのまま虐待を受け続けて生きていくのか、と思った、そこで俺は復讐してやると思い、夜中に親が寝ているところを殴りにかかった、けどまだ子供だったから力はないからそこらへんにある物で必死になって叩いたね、まぁ結局は父親は打撲程度の傷、当たり前だよな」


聞いていれば先輩には悲しい過去があるのは分かった


『それと今とどうゆう関係が?』


「その後は病院で虐待が判明して俺は親戚に預けられて親とは疎遠になった、俺は虐待を受けたせいもあってか精神状態が不安定だった、そこからずっと暴君状態だったけど中学生なり治まった、けどやはり抑えきれず二年生になったらまた戻った、その時にいろんな先輩と喧嘩してたね」


『精神状態が不安定だから暴君になったってこと?』


「う〜ん、こればっかしは分からないけどただ暴れるとゆうより人を痛めつける行為で安心するとゆうか、これは親の影響なのか?」


『それは、、』


「ちなみに佐藤さんが鏡花とほか二人に痛めつけられてる姿は遠くから俺は見てたよ」


『最低、、、』


「だから俺は好きだね、痛めつけるのも見るのも、けど喧嘩は嫌いかなぁ、俺自身も痛いし、だから弱いものを支配又は痛めるのが好き、だから君たち佐藤さんと七海を狙った」


『本当に最低な人ね』


「……」


先輩は無言になった


「帰る」


そして椅子から立ち上がり教室から出ていった

私はあとを追うように教室から出て言った


『私達にはもう関わらないで下さい、それに鏡花先輩にもです』


東堂先輩は振り向かずに廊下を歩いていった


私はその場に座り込んだ、全身から力が抜けた、東堂先輩と話すのにずっと緊張していて今緊張の糸が切れたため座り込んだ


『怖かった〜、でもこれで大丈夫かな』


その日を境に東堂先輩とは一切喋ることや合うとこもなくなり学校生活は平穏になった


そして東堂先輩や鏡花さんを含めた3年生の卒業式が近づいていた

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