第15話
朝起きて支度をした
『おはよう』
リビングに入ってすぐにママが用意したお弁当を持って玄関に向かった
「ちょっと、春華、朝ごはんは?」
ママが言ってきたが私は無視をした
「いいよ母さん、ほっといとけ」
パパがそう言った
『…』
私は何も言わずに学校に向かった
そして通学路では仲直りしたななちゃんと一緒に登校して授業も無事に終わった
帰り道にななちゃんと話した
「はるちゃん、言おうと思ったんだけどその髪どうしたの?」
『ああ、これ、ちょっとね気分転換かな?』
私は誤魔化した、心配されたくないと思った
「ふ〜ん、その髪可愛いね、はるちゃんはロングもショートどちらも似合う」
ななちゃんはニコッと笑った
『あ、ありがとう』
照れながらお礼を言った
「そういえばはるちゃん昨日どうしたの?」
『なにが?』
「昨日私のところに来た時にちょっと見えたんだけど腕にアザが見えたから、、」
『あ、、』
私は言葉が詰まって俯いた
『……』
「無理して言わなくていいよ」
『そうね、話しといた方がいいのかもしれない、むしろ話さなきゃいけない』
「話さなきゃいけない?」
『一昨日なんだけど、ななちゃんが帰ったあとかしら、その時に3年生の先輩3人に絡まれて逃げたら酷い目に合わされてその時に髪もね、、』
「どうして?そんな目に」
『なぜか分からない、ただ先輩が言ってたことは色んな男をたぶらかした、とゆう理由らしいよ』
「それって、、」
『うん、私が東堂先輩の事を色々と聞き回っていたのが違う見え方でとんでもない噂がたったみたいね』
「ご、ごめん、私のせいで、、」
『いいや、ななちゃんのせいじゃないよ、私がちゃんとしていればならなかったことだから』
「はるちゃん」
『ただね、昨日その先輩の一人と会って間違いを伝えたら向こうが謝って会うことになったの、それに東堂先輩の事も聞ける』
「大丈夫なの?」
『多分ね、けど先輩曰く、東堂先輩に従っていただけ、て言っていた、ちょっと気になる』
「はるちゃん、その日に私もついて行っていいかな?」
『え?う〜ん、多分大丈夫だと思うけど、、』
「私、知りたい東堂先輩の事」
『そう言われると、、』
私は考えた、確かに私一人だと怖いし、もしかしたらまた酷い目に合わされるかもしれないし、けど巻き込んだら大変だと思った、けどななちゃんが頼みは断れなかった
『分かった、いいよ』
「やった」
『けど約束して、先輩と会うと言ってもまだこっちは許してないわけだし、向こうも本当かも分からないから絶対に危なくなったら逃げて』
「うん、なんかはるちゃんお母さんみたい」
『う、それは困る、けど約束して』
「分かった」
そう言って私とななちゃんで指切りげんまんをした
『これ会う場所と時間』
私は鏡花さんに渡されたメモをななちゃんに渡した
『私はもう覚えてるから大丈夫』
「了解です!では」
ななちゃんは可愛いらしく敬礼してその場で別れた
そして家に帰りパパとママとは一切会話せずに日曜日になった
『よし、準備完了!』
私は私服に着替えて早めに家を出て集まる場所の喫茶店に向かった
家を出るとななちゃんが玄関前にいた
「おはよ、はるちゃん!」
ニコニコと笑って挨拶してきた
『おはよう、ななちゃん早いね』
「そりゃね、東堂先輩の事が聞けるから」
『そんな楽しいことじゃないと思うけど』
「それでも聞けるからいい」
『意外に前向きとゆうよりポジティブ思考なのね、それになんかキャラ変わったね』
「まぁね、なんか色々と吹っ切れた感じがするから調子がいい、正直はるちゃんと喧嘩して仲直り出来たのがとても嬉しかったからかな?」
『なにそれ、おかしい』
「私も分からない」
二人で笑いながら話して喫茶店に向かった
喫茶店に近づくとそこには鏡花さんが既に居た
『おはようございます、先輩』
「お、おはようございます」
私はお辞儀をしてななちゃんもあとに続いた
「あら、おはよう、えっと、、名前聞いてなかったわね、それにそっちの同級生は?」
『そういえば、そうでしたね、私は佐藤 春華です、こっちの親友は七海ちゃんです』
「久志道くしどう 七海ななみです、宜しくお願いします」
「春華さんに七海さんね、私は赤坂あかさか 鏡花きょうか宜しく、3年生でクラス委員長やってるわ、呼び方はなんでもいいわ」
3人の挨拶が済み喫茶店にはいって、鏡花さんが先に予約したらしく店員に案内されて店内の奥の席に座った
「とりあえず、まず最初に七海さんはなぜ来たの?私は春華さんだけを呼んだのに」
「えっと、、それは、、」
『ななちゃんは東堂先輩の彼女だったのですがすぐに東堂先輩の様子が変と感じて別れて、その、、えっと、、』
「そうなのね、それは正しい判断だと思うわ」
「え?どういう事ですか?」
「それを今から話すわ」
私とななちゃんは唾を飲んだ
「そうね、私が1年生のころかな?あの時は私はいじめに会っていたの」
『先輩が?』
「うん、けどね助けてくれた人がいたの」
「それが東堂先輩?」
「そう、私は祥二に救われた、そして惚れたの、けど恋愛として惚れたわけじゃなくその人を助ける行動に惚れたの、それから私は必死に他人を助けることに専念して、そこから印象が変わりみんなから信頼されることも多くなって3年生にはクラス委員長になったの、けど」
『けど?』
「祥二は2年生の始めから変わった、まさに人が変わったみたいに」
『どういうふうに変わったのですか?』
「私を助けた時にはみんなから注目の的でスター的な存在だった、けど2年生になった時は性格が逆転したかのように不良の道に走った、人を脅すのは当たり前、クラスの人と喧嘩が多かったの」
『どうしてそこまで』
「そこは私にも分からない、ただ2年生の最後は先生からの徹底的な指導でなんとか3年生になった時には戻ったの、表だけは」
『と、言いますと裏では?』
「変わらず不良ね、そして最悪な出来事が起きてしまった」
『……』
「春華さんの噂です、これを聞いた時私は嘘だろうと思ったのですが、たまたま目をつけられたのか分からなかったのですがこの時に祥二に目をつけられて呼び出されました」
『なぜ断らなかったですか?』
「断れなかった、あの時に助けた恩返し、と言われて、だから従うしかなかった」
「けど、それなら手加減しても良かったんじゃ、、」
「出来なかった、祥二に付いていたあの女二人が私を徹底的に脅してきた、朝から帰り道まで一日中脅された、だから怖くなってやったの、ごめんなさい」
『いえ、大丈夫ですよそんな何回も謝らなくても』
私はこの話を聞いて東堂先輩が全ての元凶だと思った
「てことは私がそのまま付き合っていたら利用される可能性はあったてこと?」
「可能性はあったね、ただ幸いなことに脅されなかったのはラッキーね」
「東堂先輩そんな人だったなんて、けどなんで変わってしまったのだろう」
「そこは私にも分からない、ただこれ以上私とあなた達と話していると危害がまた及ぶかもしれないから今後会うことは控えた方がいいかもね」
『そうですね、一応連絡先をきいてもよろしいですか?個人的に聞きたいことがありますので』
「ええ、いいわよ」
そう言って私と鏡花さんの連絡先を交換した
「さて、一通り話したわね、本当に春華さんには取り返しのつかないことしたわ、本当にごめんなさい」
『大丈夫ですよ、そろそろ髪を切りたいなと思っていましたから』
下手な嘘を言った
「長かった方がとても綺麗だったのに私のせいで短く、けどそちらも似合っていますね」
『えへへ、ありがとうございます』
私はもう髪の事など気にしてはいなかった
「私も切ろうかな」
ななちゃんは髪をいじりながら言った
「七海さんはロングがいいかと」
「先輩がそう言うなら」
ななちゃんは不満そうな顔だったが先輩の次の言葉で機嫌を直した
「さて、とりあえずこんな話をずっとしていてもしょうがないから普通の会話をしましょう、今日は私の奢りでいいわ」
『凄い、さすが先輩、ありがとうございます』
「やったー、ありがとうございます」
3人でその後の会話は楽しく会話をした
帰りには先輩の奢りと言っていたが会計時に先輩が少し足りないことに気づいて私が少し出した、このことはななちゃんには内緒にした
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