第12話

朝になり目が覚めた

私は目をこすりながら布団から出た


『ふぁ〜、まだ眠い』


そのままリビングに向かった


『おはよう、パパ、ママ』


「おはよう」


「……どうしたその右手」


パパは黙っていて私の右手を見て言ってきた


『ああ、これね、ちょっと掃除の時に切っちゃって』


「全く、警戒心がないな」


パパは呆れたように言って新聞を読み始めた


「春華、早く食べないさい、遅れるわよ」


ママは私を急かすようにテーブルの上に朝ごはんを用意してた


『うん』


そしてテーブルの上に先に私とパパの分が運ばれ、パパは無言で食べ始めて私も椅子に座り食べ始めた


「春華、部活辞めたんだってな」


『….…』


「黙ったまま、まぁ辞めるは人の勝手だけどな、ごちそうさま、行ってくる」


パパは朝ごはんを食べ終わり上着を羽織りリビングから出ていった


『私も行ってくる、ごちそうさま』


私も立ち上がり部屋に戻り制服に着替えた


『人の勝手か、、』


私はさっきのパパの言葉を思い出していた

けど考えても意味がないと思い家から出て学校に向かった



学校に着いて教室に入った


「あ、はるちゃん!」


ななちゃんが近づいてきたが私は無視をした


「あのね、昨日言えなかったことなんだけど、、、」


私は自分の席に座ろうとした瞬間


バンッ!


私はバッグを机に強く置いてななちゃんの言葉を遮った


『うるさい!もう私はあなたとお友達なんかじゃない!近づかないで!』


私は強く言った


「うっ、、、」


周りは私達を見ていた

ななちゃんは涙こらえて教室から出ていった


『はぁぁ』


私はため息をついて席に座った


『(なんであんな事言ったんだろう)』


自分で分からなくなっていた



授業が始まりななちゃんも戻ってきた、しかしさっきまで泣いていたのか目元は赤くなっていた



そして授業も1日終わり帰る準備をしていた、そこに


「ちょっと春華てやつはいる?」


教室の外から私の名前を呼ぶ声が聞こえた


『はい、わたしですけど』


私は手を挙げて言った

そして3人の女子が私に近づいてきた

姿は清楚な感じだけど言動がヤンキーそのものだった


「あなたね、最近いろんな先輩をたぶらかしているのは」


『はい?』


私は分からなかった


「聞いてるわよ、あっちこっちで入学当初からいろんな先輩を嗅ぎ回ってるて話」


「特に東堂だっけ?」


『あの、すみません私は東堂先輩とは一切、、』


「うるさい、あなたにはしゃべる権利はないわ」


私は3人に囲まれていた

周りでは見て見ぬフリやヒソヒソ話をしていた


「3年生らしいよ、あの子かわいそうだな」

「例え女子でも囲まれたらやばいな」

「やばくない、先生呼ぶ」

「いやたしかに呼んだ方がいいけどこの後が、、」


と周りがヒソヒソしていると


「おい、何見てやがる、お前らは帰りやがれ」


3人いた女子1人が声をあげた

するとみんな教室から出ていった


「さて、邪魔者はいなくなったから着いてきてもらおうか」


私の腕を掴もうとした瞬間、私は走り出して逃げた


「あ!おい!」

「待ちやがれ!」


3人は追いかけてきた、私は必死に逃げた



必死に逃げて見知らぬ公園に着いた、しかし追いつかれた


「やっと見つけた」


私は追い詰められて周りは助けを呼ぼうにも誰もいなかった


「さてと、逃げてくれた分はたっぷりといたぶらないとね」


そう言って3人組の女子の1人がポケットからカッターを出して、もう1人が私の髪を掴んできた


『痛っ』


私は髪を掴んだ手をどけようとしたがもう1人が抑えてきた


「さて、まずはその長い髪をズタズタにしてやるよ」


私は恐怖に満ちた、この3人は清楚な感じなのにその裏腹では狂気に満ちていることに


『いやっ!やめて!』


「いやだね」


そう言って髪を切り始めた


私は目を閉じていたがその場で目をうっすら開くとその場には私の髪がハラハラ落ちていくのがわかった



「さて、こんなものか」


切り終わったのか分からないが、この行為が約5分続いた


私の髪は長さがバラバラの髪になっていた


「次はこれ、かな」


と言った瞬間に私の腹部に痛みが走った


3人組の女子が私のお腹に蹴りを入れたのだ


『ぐっ、、』


私はその場に倒れ込み、嘔吐感がこみ上げてきた


そして2発目がまた腹部に来た


『おえっ、、』


私は嘔吐してしまった


「こいつ吐きやがった」

「はん、汚ぇ」


そう言いつつもそのまま蹴られ続けた

腹部、腕、脚、頭等、3人に囲まれながら蹴られ続けた



「まぁこのぐらいでいいか」

「これに懲りたらもう近づかないことだな」

「まだ生きてるだけでマシだと思えよ」


3人組はその場を去った


『……』


私は意識が虚ろだった


『(私がなんでこんな目に合わなきゃならないの)』


そう思い目を閉じた

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