第11話

私はただ無心に授業を受けていつも通りの生活を送っていた


しかし、ある日


「ねぇ、はるちゃん」


私が席に座っているとななちゃんに声をかけられた、しかし私は見向きもしなかった


「はるちゃん、そのままでもいいから聞いてくれない?」


私は聞く耳を持たなかったし、聞きたくもなかった、しかしそれでもなおななちゃんは続けたから一応聞いていたの


「私ね、別れようかなと思ってるの」


別にそんな事は私には関係のない事だった、なぜ私にわざわざ言いに来たのが意味が分からなかった


「東堂先輩最近なんか変なの、なんか私とは最近会わなくなったし、話もあまりしなくなったの、だから別れようかなとおもった矢先にちょっと噂を耳にして、東堂先輩はほかの女の子をたぶらかしているって噂で、、、」


ななちゃんは続けようとしたが私は席を立ち上がりその場を去った


「あ、はるちゃん」


私はそのまま廊下に出てトイレに入った

そこで洗面台に手をついた


『なんなのよ!!』


私は大声を出した、周りにいた生徒が驚いて私を見た


私は苛立っていた、何に対してか分からなかったが腹の底から怒りに満ちていた


鏡を見たらそこには私の顔が写っていたが怒りに満ちた顔で私の顔なのに私ではない気がした


私は鏡を殴った、鏡は音を立てヒビが入った

ヒビが入った鏡には私の顔が何人も写っていた


「あ、あの〜、大丈夫ですか?」


すると隣にいた生徒が私に声をかけてきた


「血が出てますよ、保健室行きますか?」


私は鏡殴った右手を見た、右手は鏡の破片は刺さってなかったものの殴った衝撃で肉が裂けてそこから血が流れていた


『ああ、大丈夫です』


私はそう言って、トイレから出て保健室に向かった


保健室の先生に右手の治療してもらい教室に戻った、既に授業が始まっており私は無言のまま席に座った、授業をしていた先生から


「どうした?その右手は」


と聞かれたので


「捻挫です」


と言ってそのまま教科書とノートを出してノートを書き始めた、とても書きずらかったが


「まぁ本人が言うならそうなんだろう」


先生はまた黒板を書き始めた


授業も終わり、放課後になった


「あの、はるちゃん」


またななちゃんが声をかけてきた

私は荷物をまとめて席を立って帰ろうと廊下に出た瞬間


「待って!これだけは言わせて」


私は立ち止まった


「ごめんなさい、許してもらえるか分からないけどはるちゃんが機嫌を悪くしたのは絶対に私だと思う、けど私は、、、」


私は最後まで聞かずにそのまま廊下を歩いていった



帰り道に私はななちゃんが最後に何を言おうとしていたのか考えた、なぜか分からないけどそれしか考えることがなかったからだ


『ごめんなさい、か』


謝ってくれたけど、やはり心のどこかで許せなかった


『あー、なんでだろう』


私は涙が出た、その時


『誰?』


うしろから人の気配がした、しかし誰もいなかった


『….…』


私は周りを見渡したが誰もいないことを再確認した、やっぱり誰もいなかった

私は気味が悪くなり急いで家に帰った


家に帰り自分の部屋に入った

私はベッドに倒れ込んだ


『はぁ、疲れた』


私はそのまま目を瞑った



目を開けた

時計を確認したら夜0時を過ぎていた


『あれ?私いつのまに寝ていたの』


私は目をこすりながらリビングに向かった


『もうご飯の時なんで起こしてくれなかったの』


私は冷蔵庫の中に置いてあったお母さんの料理を出してレンジをかけてまた部屋に戻った


『今日のご飯はチャーハンだったのね』


私は机でチャーハンを食べた

食べ終わる頃には1時前ぐらいになっていた


『寝る前にお風呂にはいろ』


部屋を出て脱衣所に向かった


『傷口染みるよね』


そう言いながら包帯を取った、右手は血で少し滲んでいたが傷口は塞がっていた


制服を脱いで制服は軽く折りたたみカゴにいれた、下着は洗濯機に直接いれた

扉を開けて湯船に入った


『う〜、しみるぅ〜』


傷口がある右手をつけたら予想通りしみた

そしてある程度なれてきた


『はぁ〜、癒し』


お風呂は癒しだった、唯一ゆったりとできて気持ちの整理ができる場所だった


『……』


私は気持ちの整理をして、今日のななちゃんの事を考えた


『別れるのか、でも私が別れたあとに告白してもね、それにもう好きとゆう気持ちもないしね』


もう好きとゆう気持ちは微塵もなかった

けれど東堂先輩の事が少し気になった


『どうして東堂先輩は他の女の子と喋るようになったの?たしかに喋ることは普通だと思うけどそんな噂が立つぐらいだからやっぱ何かあるのかな?』


東堂先輩はたしかにカッコイイから他の女の子と喋ることはあると思うけどそんなことで噂が立つとは思えないし、何かあるとは思うけどまたここで気にしたら私はまた違うことで勘違いをしてしまうかもしれない


『やっぱもう考えない、出よう』


私はそう決心をして湯船から出た、そして髪の毛を洗い、身体も洗ってまた少し湯船に浸かってからお風呂から出た

そして、パジャマに着替えて部屋に戻った


『ん〜、とりあえず明日の準備して寝よう』


私は明日の準備をして目覚まし時計をセットして布団に入って、目を瞑った


そして明日から最悪の展開が始まった

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