Bルート

俺は春華ちゃん手をとりのぼった

周りの人もさっきと同じように俺を引き上げてくれた


「ふ〜、危なかった〜」


俺は安堵の息をついた


「もう、危なかったじゃない」


「ごめんごめん」


春華ちゃんがふくれっ面で怒っていた


「あの、ありがとうございます」


するとさっき助けた男性がお礼を言いに来た


「いえいえ、こっちは咄嗟に体が動いただけですので」


「とんでもないです、他人を危険な目に合わせて本当に申し訳ないです」


「無事ならなによりです」


男性は何度も頭を下げた


「それじゃ、俺達はこれで」


ちょうど電車が来てドアが開いたため俺と春華ちゃんは電車に乗った


電車の中で春華ちゃんが


「次はあんな無茶はしないでね」


「本当にごめん」


俺は春華ちゃんに謝っていた


「もう、計都君がもし死んだら恨みであの人を殺してたかもしれないかね」


春華ちゃんは真顔で恐ろしい事を言った


「え?」


「うそうそ、冗談だよ、ただ計都君が死んじゃったら嫌だよて事だよ」


春華ちゃんは笑って誤魔化した、しかし目は笑ってはいなかったように見えた


俺は前に会った男の人の言葉の意味を理解し始めたのかもしれない……

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