09 脚本世界
消えていった
目の前で 儚く舞い散った花の花弁は
欠片すら残さずに
一つ一つ 風に攫われていく
手の届かないところへ
どんなに追いかけても
決してもう この手が掴む事は無い
そう決められている
「この世界には役割というものが存在している」
「人にはそれぞれ分というものが存在している」
「定められたその枠から出る事など、できやしない」
砕け散ったガラスの破片をかき集めても
完全に 元には戻らない
それは偽り
それは幻影
もう二度と失ったものを
その手が取り戻す事はできやしない
そう決められている
「この世界には用意された役割というものが存在している」
「人にはそれぞれ分というものが存在している」
「誰も、その定められた枠から出る事など、できやしない」
そう決められている
最初から
詩集 掴み取った明日へ 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます