33話告白

「あの・・・その・・・」


もどかしい。


言いたいことはこんなにも胸の中であふれているのに。   


車をニュートラルにして全力でふかしている状態とでもいうべきなんだろうか。


僕は車を運転したことはないが、


(してはいけないが)よく親父がこの表現を用いていた。


僕はいったん深呼吸して想いを・・・伝えたんだ。


「すきです」


「え?」


突然の告白に彼女は目を丸くした。


逃げたいと思った。


違う言葉にすり替えてごまかそうとも思った。


でも逃げてはいけないと思った。


逃げたくないと思った。だから。


僕はあなたが好きです。


付き合ってください


僕ははっきりとこの口でこの息彼女にちゃんと想いを伝えたんだ。


逃げることなくまっすぐ向き合って。 

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