23話カツカレー

おおっ。


店前の古びたガラス棚で、


埃をかぶった色あせた食品サンプルよりはるかにうまそうなカツカレーである。


遠い未来では食品サンプルも香り付きで本物と遜色ない躍動感があるんだろうな。


もしかしたら実際に動くのかも。


なんてSF的なことを考えながら一口ほおばる。


ああ残念。


ここは甘口カレーが基本なのか。


ココイチのカレーなどやや辛口でスパイシーなカレーを好む僕の嗜好には合わなかった。


カレー好きだからこそカレーにはうるさい。


甘口のカレーはカレーにあらず、


ハヤシライスであるというのが僕の持論である。


そんなことを思いつつも空腹の僕はあっという間に完食した。



はあ。体力は限界近いのに、



2時から4時までの4時間また精をださないといけない。


そんな憂鬱をかかえつつ、



僕は再び重い腰を上げるのであった。


長い長い一日がおわった。


ようやく6時になり、長丁場がおわり、


達成感が得られた。




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