第四章

第115話 プロローグ

 現在、この世界には安藤優斗を愛し、彼に強い執着を持つ者が六名居る。


・菱谷忍寄。

・三島由香里。

・ホーリー・ニグセイヤ。

・アイビー・フラワー。

・ハナビシ・フルール。

・クロバラ。


 彼女達は容姿も違えば、性格も違う。

 使える魔法も違えば、境遇も違う。

 強い者も居れば、弱い者も居る。


 彼女達に共通しているのは、安藤優斗を深く愛している事のみ。

 全員が『安藤優斗』と結ばれ、彼と供に生きる未来を望んでいる。


 そんな彼女達が出会えば当然、安藤を巡って争う事になる。


 中には争いを避ける選択をした者も居るが、『安藤優斗を自分だけのものにしたい』と考える者が居る限り、争いは決して無くならない。


 そして、争えば必ず『勝者』と『敗者』に分かれる。


 これより始まる物語。

 安藤優斗を愛する六名の内、二名が―――。


 死ぬ。

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