シルビス「婆ちゃんを殺せ」
「土地とあなたの間にお婆さんがいるだけですよね?」
トビーは頷く。
「すぐに署名する方法はあります」
方法?
「あなたのお婆さんは病院で(機械に繋がれていて生きている状態)ですよね?」
「ああ」
「でしたら、いつ不運な事が起きても分からない」
「どういう意味だ?」
「いつ亡くなっても不思議ではない」
「言っている意味がわからない」
シルビスの眼の奥が光った。目が窪んでいて、影が眼の下にできていた。ミステリアスな男が獲物を捕らえた蛇に見えた。
「シルビス、俺に婆ちゃんを殺せというのか?」
シルビスはしばらく何も言わなかった。
「シモンのお母様が亡くなり、トビーさんもいずれ亡くなり、お祖母様も亡くなると、全てがシモンの上に乗っかってきます。今出来ることをやるのが大事じゃないのですか?」
「ちょ、ちょっと待ってくれ、そんなことはできない」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます