第3話 「気持ちいい」
前回のおっさん
・おっさん、冒険者ギルドに登録する。
・おっさん、少女に慰められる。
・おっさん、酔っぱらいに絡まれる。
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指輪。
僕がはめてる指輪には二種類の能力がある。
一つ目は他の人達から頭上に表示されるレベルが見えなくなる。
二つ目は自分の能力を大幅に下げることが出来る。
冒険者ギルドで分かったことを踏まえて、この指輪はとても不便だ。
モンスターと戦うときは外し、町に居るときははめる。
だが、はめないと町中が大騒ぎになるらしいので、はめておく。
「そろそろか…」
疲れきった体を早く休ませたい。
その一心で路地裏に入る。
ほんとにこんなところにお店なんかあるのか?
狭い路地裏から人影が出てくる。
「うへへぇ…今日もスッキリしたぜぇ…」
スッキリ?と言うことはやはり疲れを取ってくれる魔法のお店なのか?
路地裏をさらに進むと一つの看板が壁に掛けられている。
男性限定!疲れを取るお店はこちら!
矢印が書いてある方を見ると、路地裏の中心に一軒のお店が営業している。
外見こそ普通だが、色々と変な所が何点かある。
まず最初に、何でこんなに隠れた場所で営業している?
それと、何でお店から出てくる男性冒険者は騎が狂っている?
が、しかし僕は疲れを取りたい一心でお店に入る。
「いらっしゃいませー!」
は?いや!待て!
流石にそれは、見せすぎじゃないですかね…
ズボンは履かずほぼ下着じゃないか!
僕(32歳)には輝かしい場所だ。
てか、僕入るお店間違えてないよな?
「ご注文をどうぞ!」
メニュー表だ。
えー何々?
・疲れを取る 5分コース 5000ゴールド
・疲れを取る 30分コース 25000ゴールド
・疲れを取る 特別コース 100000ゴールド
・裏メニュー レート金以上の人のみ
たっか!高すぎだろ!
チュートリアルスライム10体倒して、500ゴールド…
特別コースを頼むにはチュートリアルスライムを一万体倒さないと行けないのか…
「じゃあ、この5分コースを頼もうかな?」
「はい!分かりました!奥でお待ちください…」
一体これから何が始まるんだ!
僕は言われた通り、奥の部屋に向かう。
向かう途中、他の冒険者の叫び声や笑い声、喘ぎ声が聞こえていたが、一体何をされているんだ?
「お待ちしました!えーと、5分コースですよね!じゃあまず、服を脱いで、そこのベットで仰向けになってください!」
へ?ほんとにこれから一体何が行われると言うのだ…。
「はい!では5分コーススタート!」
うん?何だこれ脚の方がヌメヌメして……。
「リラックスしてください!でないと、疲れが解消できませんよ?」
だんだん上に何かが上がってくる。
「あん!」
いや、そこは駄目!何だか知らないが早く上に行ってくれ!
そして、ヌメヌメした物の正体が分かった。
スライムだ。
スライムが通った場所は完全に痛みや重みが無くなっている。
「あん!」
そこは駄目だって!ほんとに!
「何で、男性ってそこにスライムが当たるとあん!やイヤン!など奇声を上げるんですか?」
いや、それは何か………な。
察してくれ。
この部屋に来るときに聞こえた喘ぎ声はこれの事だったのか…
「ちなみに特別コースは何をしてくれるんですか?」
「私達、サキュパスが全力を尽くし、客様の疲れを取ります!」
真っ先に、男子中高生ならエロいことを妄想するだろう!
だが、僕は違う!
まぁ多少は考えてなかった訳ではないけど…
「5分コース終了です!」
いやー。気持ちかった。
今度来るときはお金貯めて特別コースを頼んでやる。
「ご来店ありがとうございました!またのご来店お待ちしております!」
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