第6話『赤毛のアン』Lucy Maud Montgomery

モンゴメリの「赤毛のアン」を久しぶりに読み返しました。

いつ読んでも、アンは明るくてキラキラしていて、空想力豊かな愛らしい少女です。私もアンのように空想することが大好きなので、読むたびにアンのような人と友達になりたいと思うものです。


 赤毛のアンといえば、高畑勲さんの手がけたアニメのほうの「赤毛のアン」を、頭に浮かべる人も多いと思います。事実私もそうでした。小さい頃に見たこともあります。しかし、昔すぎて内容をほとんど覚えていませんでした。

 そんな私が原作の赤毛のアンに初めて触れたのは、高校生の時でした。仲の良かった友達が赤毛のアンを読んでいて、とても面白いというので、私も読んでみたくなって書店で購入したのです。


 それまでは、あまり赤毛のアンのような日常を描いた小説を好んで読むことはありませんでした。しかし、赤毛のアンのページを開いた瞬間、美しい風景描写、そして何よりアンの空想に彩られた言葉の数々に魅了され、たちまちこの世界観にのめりこんでしまいました。有名な作品なのに、なぜもっと早く読まなかったのかと後悔したほどです。私に赤毛のアンを読むきっかけを作ってくれた友達には感謝しきれません。


 そして今。私は大学生なのですが、何年かぶりに本棚から赤毛のアンを取って少しずつ読み進め、読了したところです。やっぱり、何て良い作品何だろうと思います。しかも同じ内容でありながら、高校生の時に読んだ時と大学生で就職を考え出した今とでは、受け止めかたやハッとさせられる部分が少しずつ違っていて、ますますこの物語に魅了されます。これが名作と呼ばれる所以なんでしょうか。


 話が飛びますが、主人公のアンがすごく共感できる部分があって大好きです。アンはおしゃべりで空想好きなロマンチスト。そして色々と間違いをやらかすおっちょこちょいな一面もあります。私もおっちょこちょいですぐ失敗するような子供だったので、アンの失敗の数々が微笑ましいやら共感できるやらで読んでいて楽しいです。

 お菓子を作るのにヴァニラと間違えて塗り薬を入れてしまったり、間違えて髪の毛を緑に染めてしまってわんわん泣いたり、男の子に赤毛をニンジン呼ばわりされたことに怒ってその男の子の頭を石盤でぶったり、友達に間違えてワインを飲ませてしまったり……他にも色々とやらかしています(笑)次は何をやらかすんだろうと、アンには悪いけど考えずには入られません。

 そんなアンを厳しくも優しく見守るマリラがまた良いんですよね。アンをきちんと教育しようとして厳しく当たるんですけど、彼女はアンがたまらなく好きなんです。実の子供だと思っているほどに。でも、マリラは素直になれないので決してアンを甘やかさない。で、誰がアンを甘やかすのかというと、マリラの兄・マシュウ小父さん。マシュウ小父さんもアンが愛おしいくて可愛くてたまらない。口数も少なくて恥ずかしがりやな人だけど、アンのために一肌脱ぐ場面も結構ありました。

 この二人の他にも、アンの大親友(アンは腹心の友と呼んでいます)・ダイアナや、アンの髪をニンジン呼ばわりした少年・ギルバート、近所に住むリンド夫人などなど、魅力あふれる登場人物がアンの周りを彩ります。嫌いな人がほぼいません。皆んな好きになれる人物ばかりです。


 

 というわけで、色々と赤毛のアンがどれだけ好きかグダグダ書いてきましたが、振り返ってみると随分大仰な言葉を使っているような気がします(そしてあまりまとまりがない)

 でも、アンも小説の中で「大きな考えがうかんだときには、大きな言葉を使わなければ、うまくあらわせないじゃないの。そうでしょう?」と言っているのでまあ良しとしましょう(笑)

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