第54話 閑話 はろうぃーん!!(1)

注意!! この話は「そろそろハロウィンだし、折角なら乗っかろうかな」という作者の何も考えずにぶちこんだ話です!

 当然、本編とは何ら関わりもありません!


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「とりっくおあとりーと!!」

「……のの、あんた、何やってんの?」


 おいおい、そんなガチめに引かないでくれよ、まいふれんど。

 私は魔女のとんがり帽子を頭に乗っけたまま、あかねちゃんに言う。


「ほら、巷ではハロウィンなるものが流行っているじゃない?」

「ああ、あの訳のわからない仮装大会ね。前にののが紹介してくれたデス○ートの仮装は面白かったわ。」

「うん。キャラに仮装するのじゃなくて、デ○ノートに仮装するアレね。………ってそうじゃない!!この日のために、宮藤君ドラえもんが睡眠時間を削って色々作ってくれたのだから!」


 私は、紙袋からを取り出して、あかねちゃんの頭につける。そして、思わず吹き出した。


「ちょっ、似合ってる!めっちゃ似合ってる!」

「笑いながら言わにゃいで!!いったいにゃにをつけたのよ!」


 あかねちゃんの台詞に、思わず私は大爆笑する。

 指を指して笑う私の手を叩きおとして、あかねちゃんは頭についたそれを外そうとする。

 それを見た私は、瞬発力強化薬を二本一気飲みして走り出した。


「………にょにょのの!!これ、外れにゃいじゃにゃい!!」


 背後からあかねちゃんの怒気が伝わってくる。

 気に入ってくれたかな?宮藤君特製の猫耳カチューシャは。



「そういえば、宮藤君、他の人のも作ったのだっけ?見に行くか。」


 運良くあかねちゃんを振りきることのできた私は、訓練場に向かう。


 遠くから見える兵士たちは、ボロボロの鎧を来てる。ゾンビかな?


 ……激しい訓練のせいか仮装なのかはわからないところがちょっと恐いな。


 近づけば、教官と騎士さんがいた。


「教官!トリックオアトリート!!」

「ん?おお。アシナか。何のようだ?」


 くるりと振り返ってきた教官の頭には、二本の角。


「想像の範囲内っ!!」

「んだと、ゴラァッ!!」


 教官はオーガの仮装だった。すごい!期待を裏切らないね!

 後ろで大爆笑している騎士さんは包帯でぐるぐる巻きだ。すごい大怪我……いや、ミイラ男か。


「他の人を見に行ってきます!」


 色々言っている教官を華麗にスルーして、図書室へ。


 図書室には、佐藤さんとロキ、後はクリストさん。


「こんにちは!トリックオアトリート!」

「はい、アメ。」

「あ、ありがとう。そう言えば、お菓子もいたずらもしてなかった。」

『一体何をしていたんだよ、お前は。』


 佐藤さんは、コウモリの翼としっぽ。悪魔かな?ロキは黒い翼が白くなっている。


「ロキの仮装って何?」

『俺様の仮装だァ!?宮藤の野郎がふざけたことをしてくれたんだ!何なんだァ!天使って!』

「に、似合っていますよ、ロキ。」


 クリストさんが気まずそうにロキを誉める。クリストさんは魔法使いだ。


 何だか楽しくなってきたな。他の人のも見に行くか。


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[猫耳カチューシャ(黒)]

 破壊不能かつ一日限定装備解除不可能な猫耳カチューシャ。高確率で「な行」が「にゃ行」なる呪いが込められている。

製作所 宮藤 創平


 書いているうちに面白くなってきたので、分割。

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