純の華、空虚の天

第2話 綺麗になりたいな

　「＿だから感じていたんだ。何もかも穢いなら、私たちが綺麗になればいい。」

　そう思ったから、そうならなくちゃいけないから。わたしは身も心も綺麗さを保てるように、毎日毎日毎日毎日毎日！頑張ったわ…。どうしたら綺麗になれるのか、どうしたらまわりもいっしょに綺麗になれるのか。ただそれだけに私の全てを注ぎ込んで、望み続けて、あることをみつけたわ。綺麗になりたいのなら、いっしょに綺麗になりたいのなら、わたしが幸せになればいいってね。

　「だから＿」

　だからわたしは恋をするわ。好きなことをやってればわたしひとりは幸せになるけれど、それじゃぁ自己完結だからね。恋をしたら、相手の人も幸せになれる。ね？ステキでしょ？

　幸せは伝播するって信じてるから、愛をふりまけば空気が和むって信じてるから、愛は世界を照らすって信じてるから！「この愛を貴方に捧げます！」って伝えられる人を探すから！

　そうしてわたしは、誰よりも大切に思える人を探すため、誰よりも真剣に人付き合いをし、ひとまず「それだけ」を人生の主軸とした。