第6話
しかし、
「離してよっ! 痛い、痛いっ! そんなに強く握らないでっ!」
だが、
「あーあ。可哀想に……。これじゃあ、せっかくこの世に生まれてきたチョコレートも浮かばれへんな。わいが供養しておくんやで?」
「ちょ、ちょっと! 部長!」
「うんっ。なかなかに美味いチョコやないか。偏差値で言ったら55ってところやな」
「ひっどいーーー! 私がコタくんのために一生懸命作ったチョコなのに、偏差値55って、どういうことなのよっ!」
「それは、わいのために作ってくれてないからや。わいのために作ってくれてたものやったら、偏差値80は間違いなかったな!」
呆然となる
「わいのために、チョコレートを作ってくれって言っているんや。
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