第3話

いくら中二病の遥斗でも実際に妄想のような世界に直接遭遇すると怖いはずだ。ただの平凡な中学生なのだから。


いつも通り起きる。目覚ましをセットしていてもセットした時間前に起きる遥斗は毎日起きた時間を正確に覚えるのが習慣だった。アラームのセットを解除し、時計を確認した。3時22分。いくら前者の習慣があるとは言え、早すぎだ。寝ぼけているのもあるし、何も考えず寝ることにした。でも、隣の寝室、つまり両親の寝室で物音がした。掛け布団をどかすバサッとした音。ずれて二つ聞こえたので恐らく両親二人が起きたのだろう。なぜ自分とほぼ同時に起きたのだろう、という疑問を抱きながらも、睡魔に勝てず寝ようとした直後だった。バァーン!!

言葉では表現しきれないほどの爆発音らしき音が聞こえた。隣のベットで寝ている弟も自分も両親も飛び起き上がる。何が起きたのだとカーテンを開けると一気に部屋に明かりが灯されたように明るくなった。外で炎を纏った巨大な何かがある。数秒してその何かと自分の家が何キロも離れている事に気がついた。恐らく学校近くの山にあるのだろう。家族は一気にリビングに向かいテレビを付けた。普通は深夜アニメをやっていたり放送休止している時間帯だが、NHKにチャンネルを回すと臨時ニュース速報が流れていた。報道では恐らく隕石だと思う物体が関西、関東に落ちてきたことだけが分かっている、ということだった。遥斗はクラスのチャットグループを見てみた。「ヤバくない!?」「逃げた方がいいだろ」というチャットを見て、いくら中二病の遥斗でも本気で生命の危機を感じた。

この隕石が全ての始まりだった

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中二病が世界を救った話 @ari10090226

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