第7話エンジェルランドは天使の巣?

エンジェルランドに着いた、俺と涼香は、チケットを買い、何に乗るか迷っている時、涼香が、メリーゴーランドを指さした。

「涼介くん!あれに乗りたい!」

遊園地のメリーゴーランドは馬や馬車的なものだが、エンジェルランドということもあり、天使と雲になっている。

「いいよ!けど、ここのメリーゴーランドすごいね。かなりエンジェル感がある。」

いざ乗ってみると、すごく楽しい。

乗るまでは、子供が乗るものだと決めつけていたが、彼女と乗るとさらに楽しい。

涼香の方を見ると、天使の上に女神が乗ってるように見えた。

「あー!楽しかったー!次はねぇ、あそこ行きたい!お化け屋敷〜!」

俺は、小さい頃からお化け屋敷だけは避けてきた。

しかし、彼女に俺は行けないというと、雰囲気が壊れてしまう。

(どうする…俺…ここは男を見せるか?)

「行くか!お化け屋敷!サ…サタンハウス…。」

お化け屋敷の、説明を読むと、ある男性が悪魔に取り憑かれ、その男性に憑いているのが、魔王サタンである。

そのサタンから、男性を救い、生還するのが君たちのミッションだ。

「結構しっかりしたストーリーだな。」

いきなり、冷や汗が出てきた俺。

涼香の手を握り、お化け屋敷に入って行く。

中はすごく涼しく、入った瞬間、洋館のような作りの廊下が現れた。

「涼香、雰囲気すごいな、ここ。本当に出たりして。」

弱気を吐いた俺に対して、涼香は俺の方を見てこう言った。

「涼介くん、大丈夫だよ!私が付いてるよ!」

その廊下を歩いていると、遠くの方から、男性の叫び声と、もう1人の男性の何やら呪文のような声が聞こえる。

「涼香〜、なんか奥から聞こえるよな〜…呪文か〜?」

俺は、情けなくも涼香の腕にしがみつきながら、歩いていると、ガラスの向こうで、悪魔祓いをしているのが見える、そして、俺たちの手元に置いてあったのは、聖水。

説明文には「この聖水を、呪文に合わせてかけろ」と書いてある。

日本語で言う、はらいたまえきよめたまえ的なことだろう。

俺と涼香は聖水を持ち、呪文に合わせ、その聖水をかけると、ベッドに繋がれてる男性が暴れ始め、部屋にあるものがあちこちに飛び、神父に部屋にあった刃物が刺さり、神父はその場に倒れてしまう。

神父は、本当の外国人なのだろう、逃げろ、逃げろと言っているのだろうが、英語でよく分からないが、とにかく俺と涼香は、走って逃げた。

しかし、後ろのドアが勢いよく(ガターン!)と開いた。

すると、さっきまでベッドに繋がれてた男性が、すごい剣幕で追いかけてくる。

俺と涼香は、必死に逃げたが、涼香がまさかの、捕まってしまった。

そして、どこかの部屋に連れて行かれ、しばらくすると、そのドアの隙間から直接見たら失明してしまう程の光が漏れた。

俺は、なんだろうと、近くが開ける勇気がない。

迷っていると、…(ガチャンッ)ドアが開き、涼香が出てきたが、何かいつもと違う。

背中の肩甲骨のところが少し敗れていた。

「おい!涼香!何されたんだ!怪我してないか!?」

涼香は、微笑んで、俺の手を握りながらこう言った。

「大丈夫、もうサタンはいなくなりました。神の裁きが下るでしょう。」

その、涼香の口調に、俺は違和感を覚え始めた。

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