第18話 「襲撃知らせ」

前回のあらすじ




第10のダンジョン「大回廊」に着いた僕達はフォネックスがいるBOSS部屋へと向かう。扉を開けると、もう僕達以外のBOSS達は集まっていた。


第3のダンジョンのBOSSがキマイラから僕達に変わっていることが他のBOSSに伝わっておらず、僕の強さを疑ってるのでフォネックスでも使えない技、第80領域魔法「バーチカル」をうつ。


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第80領域魔法「バーチカル」の影響で、各ダンジョンBOSS達がバタバタと気絶して行く。




残ったダンジョンBOSSはフォネックスだけだ。




流石と言うべきか。バーチカルは強い防御力が無いと耐えられない。




バーチカルに耐えたフォネックスはこちらに近づき、




「お前から憎たらしい奴の臭いがするぞ」




「俺を倒した、疾走の冒険者の臭いが!」




こいつ、よくそんな臭い覚えてるな。




「まぁ、いい。今は見逃しておこう。」




はぁー。良かったー。これ以上聞かれたらバレていたかも知れない。




フォネックスは玉座の方に戻る。




バーチカルの影響で、気絶していた各ダンジョンBOSS達がだんだんと目を覚ます。




全員目が覚めるとフォネックスがもう一度立ち上がる。




「お前達をここに集めたのはただひとつ!冒険者達の町へ攻めに行こうじゃないか!」




は?




このゲームでモンスターが冒険者の町に攻めに行くのは自爆行為だ。




僕が冒険者の時はある村にモンスターが攻めに来た。


だが、ギルドが協力して呆気なく倒された。




それっきり僕が知る範囲モンスターは町に攻めに来ていない。




「最近冒険者達が強くなり始めている。特にギルド「暗黒」や「王国騎士団」の2つは飛び抜けて強くなり始めている。」




「あの一つ良いですか?」




「話の途中だが、まぁ良い。何だ?」




「王国騎士団の事なんですが、僕達のダンジョン「バベル」に攻めに来たので、ほぼ全滅しましたよ?」




ここでもう一度ざわつく。




「あの王国騎士団をスライムが?」


「ありえない!」


などと言った小言が聞こえてくる。




「良くやってくれた。スライムよ」




「いや、コースケで良いですよ」




流石にスライムって呼ばれるのは気にくわない。




「言い直そう。良くやってくれた。コースケ」




フォネックスが頭を下げる。




そんなに王国騎士団を壊滅させたことは凄かったのか…




「では、話を戻そう。冒険者達の町へ攻め行くのは5日後だ。


各ダンジョンBOSSには、それぞれ違う町に攻めにいってもらう。」




僕はスライムだからと、始まりの村を襲撃するらしい。




始まりの町はここから近いが、大きな山を越えなければならない。




また、ドラゴンには飛んでもらうか…




「今すぐ、準備にあたってくれ!」




各ダンジョンBOSS達はどんどん自分のダンジョンに戻っていく。




「コースケ?私たちはどうするの?」




「始まりの村の近くの草原にキマイラの縄張りがある。そこで、色々と準備をしよう」




第10のダンジョン「大回廊」から出て、再びドラゴンに乗り込む。




「まだ飛べるか?」




フュギューーン!




「よし!じゃあ、行くか!」






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