第17話 「第80領域魔法」

前回のあらすじ




無事に、ケルベロスやウルフの群生地を抜けた僕達は、第10のダンジョン「大回廊」がある地形、ジャングルへと足を踏み込む。


大回廊の目の前でドラゴンから降り、徒歩でダンジョンの入り口へと向かうのだった。


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ここが、第10のダンジョン「大回廊」。




僕が前に来たときよりも、内装は変わっており、張り込みモンスターも、モンスターの中でトップレベルのミノタウロスやベヒーモスと言った、厄介な敵が置かれている。




これには僕もびっくりした。




ベヒーモスとミノタウロスは南のサバンナに生息しており、誰にも従わず、単独で行動することで有名で、もし、ベヒーモスや、ミノタウロスに会ったら、速攻逃げるのが冒険者の中では行きとおっている。




まず、ここまでどうやって連れてきたのだ…。




「ねぇ、コースケ?あれってBOSS部屋の扉よね?」




4階層立てのこのダンジョンは三階がBOSS部屋となっている。




四階は金銀財宝の山ってわけだ。




冒険者の時に金銀財宝は見たが、お金はカンストしていたので、特に驚きはしなかった。




その中にマジックアイテムや、ポーションがあるなら別だが。




「あぁ、恐らくな。」




この扉、懐かしい。




僕が魔法でぶち破った扉だ。




なんかかっこよくオーバーに壊した方がかっこいいじゃん?




今でもこの扉はあちこちにテープや釘で補強されている。




とてもラスボスがいるとは思えない。




僕達は整列して、




「第3のダンジョンBOSSです。門を開けて頂いてもよろしいでしょうか?」




扉の奥から響き渡るこえが聞こえる。




「入れ」




扉に手を当て、精一杯あける。




BOSS部屋には、BOSS達が座る席と一番奥に玉座が置かれている。




見る限り、僕達以外のBOSS達はもう椅子に座っている。




入ると同時にこちらに視線が向く。




「まぁ、座れ。あと二人分の椅子を用意してくれ…」




「いえ、大丈夫です!セメント!」




第80領域魔法「セメント」セメントで想像したものなら何でも作れる、万能魔法。




「ありがとう!コースケ」




ここで一回BOSS部屋がざわめく。




「おい、キマイラはどうした?あいつがそう簡単に死ぬとは思えないんだが…?」




あぁ、えーと。何処から話せば良いのか…




「それの事なんですが、キマイラは僕にBOSSの座を譲ってくれました」




「ほぅ、君にはBOSSに総統する強さがあると?完全にスライムにしか見えないのだが?」




はぁ…毎回この下りやんなきゃならないの?




「僕には全種類の魔法が使えます」




フォネックスは立ち上がる。




「それはありえない!我でも第70領域魔法以上の魔法は使えない…」




「では、ここで一つ魔法を見せてあげましょう!」




「バーチカル!」




第80領域魔法「バーチカル」。




指定した人を必ず混乱状態にする。




周りにいた、ダンジョンBOSS達がバタバタと倒れていく。




「何をした!?」




「第80領域魔法バーチカルですよ!」

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