第16話 「到着」

前回のあらすじ




第10のダンジョン「大回廊」に向かう前、急いでいたので、風呂に入ることが出来なかったせいか、体がとてもヌメヌメしている。


山小屋の近くにあった、滝で体とズボン、パンツを洗う僕だったが、裸の状態でアウラの元へ行ってしまう…


なんとか、アウラに見つからず服を着ることができた僕、含めアウラと、ラグナロクは古のドラゴンに乗り、大回廊へとむかうのであった。


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山小屋から数時間がたった頃、ケルベロスやウルフの群生地を越え、第10のダンジョンがある、ジャングルへ踏み込む。




僕はこのジャングルに足を踏み込むのはこれで2回目だ。




冒険者の時は早く、ラスボスを倒したかったため、よく地形を見ていなかったが、信じられないほど大きい木が聳えたっている。




「まだ、つかないのー?」




アウラがドラゴンの上で寝転がる。




よく、こんな高いところで寝転がれるな…。




「あと、少しだ」




うっすらだが、遠くの方に、大きく聳え立つダンジョンが見えてくる。




「ふーん…」




ドラゴンもだんだんと息を切らして来ている。




ぎりぎり、行けるか行けないかの所だ。




暇なので、地面を見ていると、目を疑う物があった。




冒険者達がここまで足を踏み込んでいる?




確か僕がラスボスを倒したときは、僕以外の冒険者の最高到達ダンジョンは第8ダンジョン「エルドラム」だったはずだ。




この短期間でよくここまでこれたな…。




まぁ僕一ヶ月で完全クリアしちゃったんだけどね…




あの冒険者とは是非、手合わせしたいところだ。




いつの間にか、うっすら見えていた第10のダンジョン「大回廊」だったが、今ではしっかり見える。




正面から見ると、すごく作り込まれたダンジョンだ。




ダンジョンの外壁には、金で作られたドラゴンのオブジェクトがくっついている。




「やっとついたー!」




僕達はドラゴンから降りると、ドラゴンに、その場で待っとくように言う。




「久しぶりだなー……じゃなかった!ここが第10ダンジョン「大回廊」!」




アウラには聞こえてないようだな…。




「コースケ殿はこの地に来たことあるのですか?」




後ろを振り向くと、ラグナロクが僕の足に頭を擦り付ける。




ラグナロクに聞かれてたか…




「あ、いや、ただ似たような場所に前にも行ったことがあったからさ」




「そうゆう事ですね!変な勘違いしてすいません!」




危なかったー。アウラだったらこう簡単には行かない。




僕達は入り口があるところまで歩いて行く。




「ここがダンジョンの入り口…」




忍び足で、ダンジョンの中に入る。




「お待ちしておりました!第三のダンジョンBOSS「キマイラ」様。中でフォネックス様がお待ちです」


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