第10話 「僕を怒らせた」 

前回のあらすじ




薬草を取りに行くために、最初のダンジョンの近くの草原へワープしたコースケだったが、冒険者時代の草原とは全く雰囲気が変わっていた。そこには第三のダンジョン「バベル」の元BOSSキマイラが縄張りを張っていたのだ。キマイラは心優しく、僕が薬草を取ることを許してくれた、直後キマイラの後ろから声がしたので、そちらを向くと女性が戦闘姿勢でたっていたのだった。


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月が姿を見せる中。




森の中に隠れてたモンスター達は穴蔵に隠れる。




何かを察知した見たいに。




どちらも、攻撃をしてくるのを待っているが、これは




「私の勝ちですね!」




「何を言っている?まだ、戦ってもいないだろう」




たが、その直後キマイラの様子がおかしい。




足をバタバタさせ、もがいている。




「あらあら!可哀想に…動けないの?」




「貴様何をした!?」




拘束?




よく見るとキマイラの両足、手、首に錠がかかっている。




女はキマイラに近づき、耳元で囁く。




「いやー、最初は殺そうかと思っていたんですけどねー!こうやって、見つめあってるとだんだん興奮して来ちゃって!」




この女は何を言っている。




キマイラも精一杯女を爪で引っかこうとしているが、一歩も動かない…




「やっぱり、殺すの辞めて私の奴隷にしようかなーって!


君はどのくらい私を楽しませてくれるかな?」




こうして女はキマイラをこの場で蹴り始める。




「ははは!ははは!ははははは!良い!良いよ!その苦しむ顔、苦しむ声!もっと苦しんでもっと私を楽しませて!」




さすがのキマイラでもこんなに蹴られ殴られされて、気絶してしまっている。




「何、奴隷のくせして、気絶してんのよ!私をもっと楽しませてよ!おい!起きろよ!」




この女完全に狂ってやがる。




気絶したモンスターをさらに殴るとかどう言うことだよ!




「流石にこれは見てらんねぇな!」




「ワープ」




僕は女の前へワープする。




「キマイラから離れろ!」




「あん?お前みたいなよえーモンスターに指図されるのって一番苛つくんだよね!」




同時にこちらに剣を刺してくる。




「何避けてんのよ!雑魚は雑魚らしく殺されておけよ!」




「誰が雑魚だって?」




こいつは僕を怒らせた。




心優しく薬草を取ることを許してくれたキマイラを、


こんなにして…




「本気、見せてやるよ!」




「スライムごときに何が出来るのよ!私に勝てるとでも思ってんのか!?」




「あぁ!思ってるよ!」




さっきキマイラにかけた魔法、拘束は第40レベル領域魔法、「チェーンアタック」だ。




だが、さっき女が使ったチェーンアタックはまだ、本領を出しきれて無い。




「ほんとのチェーンアタックは、こうなんだな!」




みるみる女の体に鎖が巻かれていく。




「何よこれ!体が縛られて…」




最終的に首に鎖が巻き付いて死ぬだろう…




「僕を怒らせたのが運のつきだったな」


 こうして月下の戦いは幕を閉じた。


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