第6話 「圧倒的な力」
前回のあらすじ
キマイラが第三のダンジョン、「バベル」から逃げた事を確認した二人だったが扉の上にある宝箱を協力して取ろうとしたのたが、
姿勢が崩れて崩れ落ちてしまった。
アウラはそれで気絶しまっていたが、その直後扉の奥から大勢の足音が聞こえる。BOSS部屋に入ってきた、ギルド「王国騎士団」が戦闘体勢をとるなか、こちらは第レベル70領域魔法を唱えたのだった。
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BOSS部屋に入ってきた王国騎士団、総勢49名だが、
ドラゴンと交戦しているのがその中の20名。
魔道士達は怪我をした人の看病をしている。
流石、と言うべきか、こんなに連携しているギルドは自分が冒険者の時でも見たことが無い。
大抵のギルドなら強者が出てきた場合は総勢でそいつを倒しにくる。だが、その場合だと、最初に魔道士がやられたら回復できる人が居なくなり、ダメージを受けたら死を待つことしか出来ない。
王国騎士団の平均レベルは50、ドラゴンのレベルと同等だが、人とドラゴンでは力の差が大きすぎる。
「盾戦士は一回退避!」
何故ここで盾兵士を退避させる?
それでは前方で戦ってる兵士や、回復に専念している魔道士がドラゴンの攻撃を食らってしまう。
「兵士も一旦退避だ!」
兵士も一旦退避するのか…
一旦何をしようと、しているのか?
「アーマーバリア!」
一応かけておこう。
アーマーバリアとは第90領域魔法。どんな攻撃でも一発だけ無効化する魔法だ。
相手が何をしてくるか、分からない以上保険をかけておいた方がいいだろう。
「魔道士!一歩前へ」
一体なにをするんだ?
「これで終わりだ!ライトニング!」
ライトニングとは第レベル30領域魔法だ。
攻撃力は絶大だが、それを撃つために膨大なチャージ時間と、大量のSPが必要だから単独の冒険者では、使うことは無いだろう。
たが、ギルド「王国騎士団」は49人と、大ギルド。
盾戦士も大勢居るので敵にチャージしていることを見つからないように、ライトニングを使うことが出来る。
流石の古のドラゴンでもライトニングには耐えられないだろう…。
たが、さっき保険でアーマーバリアをかけていたので、ライトニングのダメージは0になる。
ライトニングのダメージをくらってないことを王国騎士団も見たらしく、魔道士達は死んだ魚の目をしている。
「さて、じゃあこちらから行くぞ!」
「ブラックホール」
ブラックホールは第70領域魔法で、死の旋律の上位魔法だ。
死の旋律は気絶と毒を付与するだけだが、
ブラックホールはその者自体を消し去る。
骨も残らず。
だが一つ弱点がある。
ブラックホールはどんなレベルの奴も吸い込むが、防御力が高いとブラックホールに吸い込まれない。
直後、BOSS部屋の扉付近に、小さなブラックホールが出現する。
兵士達は精一杯逃げるが、どんなに逃げても高い防御力が無ければ絶対に吸い込まれる。
そして前方にいた、兵士、盾戦士、魔道士達がブラックホールに吸い込まれ全滅してしまっている。
残ったのはあと数名。
確か、暗殺団、各戦士長ぐらいだろうか…
流石にそこら辺になると、ブラックホールでは倒せないか…
戦士長達4人が武器を構える。
「では、こちらも反撃といきましょう!」
扉の奥から一人歩いてくる。
「老兵様がおいでになったぞ!」
王国騎士団最大戦力、老兵。見た目はただのおじいさんだが、
若い頃は第6のダンジョン 「ヨツンヘイム」 にも行ったことがあるらしい。
第6のダンジョン「ヨツンヘイム」灼熱の炎に見舞われたダンジョンだ。最北端のダンジョンであり、確かBOSSは巨人トロールだったはずだ。
最終ダンジョンの2つ前のダンジョンであり、自分が唯一苦戦したダンジョンだ。
まぁ、僕、最終ダンジョンクリアしてるんですけどね?
ついに老兵が姿を現す。
「では行くぞ!」
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