第118話 ピエールの話13

この戦闘の様子は、実況解説付きでリアルタイム

配信された。そのダイジェスト版を観てみよう。

 

「それでは見ていきましょう、本日は、コウエンジ

連邦対バレンシア共和国ということになりました」

 

「今回のまずポイントになりますが、バ国側が

母艦の識別番号を元に有利なチームタイプで戦闘

を仕掛けようとしますが、コ連側はそれをあえて

受けます」

 

「まず初戦はコ連軍第3小隊対、バ国軍火力構成

チームの対戦となりました。解説のエボルさん、

この戦い、ひとことで言うと何になりますかね」

 

「ひとことで言うと、圧倒的、ではないでしょうか。

まずバ国側ですが、火力担当アンリマンユ、防御

担当オーガ、遊撃ヘカトンケイル、支援リリス、

狙撃イフリートで、まあ悪くはないんですが」

 

「悪くはないんですがなんでしょうか」

 

「機体がちょっと古いんですよね。それに対して

コ連側は新型を出しています。火力担当はシャチ

選手のアヌビス、防御がマンボウ選手のセト、

支援がジュゴン選手のイシス、狙撃がメカジキ

選手のミカエル、そして遊撃がウツボ選手の

ノブツナです」

 

「序盤は大人しくスタートしましたが、中盤から

状況が動きます。マンボウ選手のセトが広範囲

煙幕を使用してからの、ウツボ選手のノブツナに

よる一刀両断で、バ国側狙撃担当のイフリートが

ワンコンで撃墜」

 

「そこからのコ連軍ジュゴン選手のイシスによる

シールドと味方へのフックを使ったノブツナの

救出が素晴らしかったですね」

 

「さすがに狙撃担当を失った4対5の状況で

バ国側勝てず、第3小隊に畳みかけられて次々と

撃墜されます」

 

「まあこれ、この時点ではまだ遠隔機でしたが、

けっきょく終盤までバ国側はこの状況を変える

ことができませんでした」

 

「ノブツナの寄りが神速過ぎるんですよねえ、

火力を集める前に一機落とされてしまいます」

 

「というわけで、第3小隊は敵母艦まで捕獲する

という完勝です」

 

「ではここからは、コ連軍第4小隊とバ国狙撃構成

チームとの対戦の模様をダイジェストします、

わたくしウィキドンと、解説のデイツーさんです」

 

「よろしくお願いします」

 

「デイツーさん、この対戦をひとことで表すと

すると何でしょう」

「ひとことで表すなら、やっぱり圧倒的、じゃない

でしょうか」

 

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