第108話 番外編 リッツの出会い

世界の果てに広がる虹のような空。朽ちた塔。


その男は、血まみれで、剣にすがり、木陰に身体をあずけていた。


「どこだ!『草』はどこだ!」


──出血が酷い。もう俺は助からないだろう。最後に一目会いたかった、俺の可愛い恋人、カレン。──


「何をしている?ここはお前らの国ではないぞ?」


──どこからか、声が聞こえる。カレン?──


「ア、アナトリアの魔法使いめ!」


「ファイアーボール!」


声の主は女だ。カレン?


「カレン?わたしゃぱのらまだよ。アナトリアで司書をやっている。ところでお前は何者だ?それはハイランドの紋章だろ?なぜ仲間同士で争うんだ?」


「見ての通り、ハイランドの草ですよ。俺は知りすぎて、殺されそうになった。お前らもさっさとここを離れた方がいいぞ。」


「そうはいかないな。ユーディー、召喚魔法を。」


ぱのらまの近くには幼女がいる。幼女はグリフォンを召喚した。


「乗れるか?名前は」


「俺はリッツ、マウリッツだ。」


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